30代後半美女と51歳中年の恋物語 - 娚の一生
西炯子先生の漫画はどの作品も安定して面白いので、安心して購入できますね。
flowers連載の「娚(おとこ)の一生」も面白く、1話目からツボったのでした。
何がツボったって、あなた。
30代後半の女と51代の男の恋愛話なんですよ!
主人公の堂園つぐみは30代独身、大手電機会社でそれなりの地位にいるやり手の女性です。
仕事は主にダムを作ってるそうな。
独身ではあるものの相当な美女で、言い寄る男は多数。
それなのに独りなのは、過去に裏切られるような形で痛い目をみたからみたい。
だから恋をすることに臆病になり、恋の仕方も忘れているような感じがあります。
だからこその所々の雑さ、風呂がめんどうだからと半裸で身体を拭いたり、とかがやたらと良いんですよ。
「うさぎドロップ」の二谷さんとか、「たまのこしかけ」とか、30歳〜の女性に魅力を感じることが多くなってまいりました。
自分が歳をとってわかる魅力。
あ、OLは昔から好きです。タイトスカートとか!
話が逸れました。
つぐみは祖母の家で休暇を過ごしていたのですが、祖母が他界。
それから1人で過ごしていたらば、変な男の影が。
というか、離れにいた。鍵持ってた!
つぐみの祖母から鍵を受け取ったと言う男は、大学で哲学を教える海江田という中年。
教師をしていた祖母の教え子みたい。
で、なし崩し的に一緒に住むことに。
海江田という男が、これは掴み所のない男でして。
紳士風でもなく、渋さのある中年でもなく、飄々として肝心なことはあまり語らない関西弁の男。
一緒に住んでいるところを近所のおばさんに見られれば、冗談っぽく「結婚予定」だと言う。
かなり図々しい男、というのが読んで思った第一印象ですが、読み進めていくとかなり印象は変わるものです。
つぐみに対する好意的な言葉は冗談に見えてもいたのですが、かなり本気…いや本心で、照れが入っていての普段の言動に思えるわけですよ。
つぐみの祖母との関係、つぐみへの気持ちを彼女の親族の前で真剣に語る様と、普段のギャップにやられます。
つぐみに言い寄る若い男達のうざったさ、軽くあしらわれる彼らが、唯一つぐみを動揺させる男である海江田をより引き立ててます。
海江田あってのこの漫画、つぐみと2人とも可愛いですし、今後の展開も楽しみですよ。
初老の眼鏡教授最高。
色気と日常