素晴らしい作品をありがとう。 - ハチミツとクローバー(10)
「ハチミツとクローバー」最終巻。
本当に時間を忘れて没頭してしまうくらいに好きな漫画だけに、最後まで読んで充実した感情と寂しさが入り混ぜになった気持ちです。
素晴らしい作品であることは間違いなく、最後までハチクロらしくて、人に自信を持ってオススメできる作品。
全体的に切なさを感じさせる雰囲気が漂いながらもコメディさも持ち合わせていて、最終巻の話でもシリアスさの中にポップさがあって非常に良かったですよ。
竹本と森田の殴り合いあたりなんかは、竹本・森田・真山がアパートで暮らしていた頃を彷彿とさせ、3人がアパートの外に露天風呂を作っていたシーンを思い出し胸が締め付けられそうでした。
修ちゃんが大好きと言い、老人達が「青春じゃあぁぁ」と過剰に反応する辺りは大好きで非常に和みます。
男は死ぬまで青春しているのですよ。
終盤の展開は、それまで予想できなかった展開ばかりで、とくにはぐ関連は全くの予想外で。
9巻の事故は読んでいて思考が止まりましたし、はぐに寄り添うことになる男性が彼になるとは全く考えていませんでした。
これだけ激動の展開を見せてもハチクロらしさを損ねていないのは素晴らしいの一言に尽きます。
ずっと読んでいたいという気持ちはずっとあったので、寂しいのですが良い最終回ですし終盤のまとめ方も納得のいくものでした。
ラストの竹本のシーンのクローバーには、この作品のタイトルは「ハチミツとクローバー」だったな、と思うとともに涙。
心に残り続けるであろう素晴らしい作品でした。
羽海野先生の次回作が楽しみです。
山田には幸せになって欲しいと願っていたのでその辺りが少々物足りないかなぁ。
当初、個人的には殺意すら感じていた野宮の印象も随分と変わり、山田に対しては真摯な態度で接していきそうなのでこれから幸せになれると信じておこう。
ハチミツとクローバー (10) (クイーンズコミックス―コーラス)
- 作者: 羽海野チカ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/09/08
- メディア: ペーパーバック
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