待ってました!の2巻発売 - ニコイチ(2)
2巻が出るまでに結構かかりましたね。
超絶面白くて好きな漫画なので待ち遠しかったですよ。
死んだ元カノの子供を育てる為、否応なく女装し「お母さん」として育てることにした主人公・須田真琴(=戸田須真子)。
真琴は藤本菜摘に恋をしているものの、男時では嫌われ気味、女装時では友達という関係…
そして女装時に菜摘から告白される---
というのが1巻までの内容ですね。
2巻では「友達以上、恋人未満」ということになり、菜摘のベタベタ具合がアップしてもう堪らないものがあります。
菜摘は「まこさん」は女性だと思っているので、その観点では十分に「百合漫画」として楽しめる部分もあります。
(もちろん、「女装百合」や「性転換百合」は邪道という意見があることも重々承知しておりますが。)
女性として恋人関係になってしまった「まこ」と、男性として近づきたい「真琴」との、自分内でのやりとりや巡らせる策略、心情描写が非常にハラハラさせてくれます。
私が読んでいる漫画の中で今一番、いや過去から考えてもトップクラスに、ハラハラドキドキさせられる漫画。
真琴の思考、感情の描写が多目なのが一役かっている思うのです。
それが「男」と「女装」の二重生活という異常な状況に於いても感情移入してしまうファクターになっているのですね。
菜摘を狙う、真琴の同僚に殺意を抱いてしまう程に。
いや、マジで。
しかし、2巻のこの続き方も反則気味な切り方ですよ!
先が気になって仕方がない!
本誌の方もかなり大変なことになってますが…
先の展開がアレなので、生殺し状態の真琴を楽しんで読めるのは、この2巻になるでしょうね。
さて話はガラッと変わってしまいますが、この場面のやり取りに近いので、イチ百合好きとして個人的「百合」意見を。
「百合≒レズ」というよりもむしろ「百合≠レズ」。
『肉体関係までの欲求がある必要性はなく、むしろそこまでの感情はないものの女性間で極めて「恋」といえる感情がある』
それが私が個人的に思う(というよりも望む)「百合」である、と。
「恋」であるので、性欲の対象としての欲求や愛欲は必要なものではなく、プラトニックな感情の方を重視したものが「百合」と呼ぶに好ましいと思います。
なので、セックスを描写せざるを得ない成年漫画などにおける関係は「レズ」であり「百合」でない、と思う場合も多いのですね。
もちろん感情を重視した関係・描写がメインであるのであれば「百合」といえる、と個人的には思っています。
例えば「少女セクト」のような。
漫画・フィクション的に、どこからが「百合」で「レズ」であるかの線引きは個々の判断によるものですし、規定できるものでもすべきものでもない。
また、「女装百合」や「性転換百合」を百合として見るかどうかも個人個人により線引きが異なるもの、で良いと思います。
私は百合に含めて見てはいませんが、片方が相手を「女性として見ている」のであればそれは百合的に楽しめるかと。
あ、でもZLAYは好きですよ、「ストシェ」の(笑)
こういった観点から見れば「マリみて」は非常に良い百合作品ですね。
私が百合嗜好に開眼したのは「サガフロンティア」のアセルス様と白薔薇の関係からで、熱心に観てはいませんでしたが、丁度そのころアニメで「少女革命ウテナ」が放映されていたころですね。
「百合」を意識し始め、百合好きに拍車をかけたのは「マリみて」ですが。
(関係ないですが白薔薇といえば、私が「マリみて」で好きなのは志摩子さんというのは何かの因果か思ってしまったり)
偉そうなこと言ってすいません、百合好きの一意見として読んでいただければ。
一度書いておきたかったのです。
まぁ、そんなこととは関係なく面白い漫画は面白いワケで、「ニコイチ」は良いです。
- 作者: 金田一蓮十郎
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2006/11/25
- メディア: コミック
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