金魚屋古書店(4)



金魚屋古書店(4)/芳崎らいむ(Amazon)


本当に自分の肌に合った求めている漫画というのは、読んでいると理屈ではない”何かがクる”感覚を伴って判るもので。
私はその感覚が”キた”時には、一端本を閉じてしまいその漫画に出会えた幸せを噛み締めてしまったりします。
「ああ、漫画が好きで良かった、この漫画に出会えて良かった」と。


この「金魚屋古書店」もそんな漫画のひとつ。
漫画好きな方には説明不要な、実在の漫画が登場する古書店漫画。


私は幸せな短編などがツボで上記のような行動をとってしまうのですが、22話「悪魔の力」で辻本少年(ですよね?)が「デビルマン」を読んだ時の衝撃もそれに近いものなのでしょう。


はたまた、24話「続・共通言語」では冒頭で須藤が金魚屋の常連を見て感じた疎外感がわかるような気がしたりと、やはり漫画好きには共感できる部分が多い漫画ですね。
出てくる漫画が私の世代から上の漫画が結構多かったりと、知らない漫画も多く、ごく普通に漫画が好きな須藤との中間くらいの位置で読んでいるかのような感覚で。
古い漫画はあまり読んでいないので、もっと読みたい衝動に駆られるのは仕方がないですね。


とはいえこの漫画は、人と人の触れ合い・心の在りようを描いているので、漫画知識はあればより楽しめるエッセンス。
普通に漫画が好きな方でも、「まんがばか」な方でも楽しめる作品。
良いです。


この漫画、読み終わると絶対に近所に「金魚屋」みたいな古本屋ないかなぁ、と思ってしまうのは最早仕様ですね。



金魚屋古書店 4 (IKKI COMICS)

金魚屋古書店 4 (IKKI COMICS)