おうちでごはん



おうちでごはん/スズキユカ(Amazon)


人生の楽しみのひとつは間違いなく食事であり、美味しいものを食べたいというのは誰しもが持つ欲求。
ただし、それは外食に限ったことではなく、家庭で仲間と食べる食事も美味しいものなの。



そんな温かさに溢れた漫画が「おうちでごはん」です。
結構前に新刊が出ていましたが、積んであったのをようやく崩したのです。



主人公の鴨川耕太は一人暮らしの大学生。
食べることが好きなのが高じて自炊のスキルが高くなり、日夜経済的で美味しい献立を考える日々。
彼と近所の住人や妹を交えて食事をする、という漫画です。


この漫画の根底に流れるのは”美味しくごはんを食べたい”という気持ちであり、見ていてお腹が空くというもの。
畏まった専門店の料理漫画ではなく、家庭料理なので読んで「食べたい!」と思ったら作れなくもない身近な料理というのが癒されます。
キャラの性格が穏やかというのもあり、ホッと癒されるそんな漫画。
それ故に、漫画としての起承転結のインパクトが弱い部分もありますが、そういう趣旨の漫画ではないので問題ないかと。



カモくんの部屋には色々な人が入り浸り、一緒に食事はもちろん、リクエストに応じて料理したり、みんなで食事を作ったりと温かい雰囲気に癒されます。
作中でも描かれていたことですが「一緒に食べる人」というのが重要で、美味しく食べる為のエッセンス。
美味しいという気持ちを共有したい、というのがキャラ達にありそれが伝わってきます。
心を許せる仲間と食べる食事ほど美味しいものはなく、初対面であっても食やその場の話が盛り上がれば美味しい食事ができるというもの。
もう、全編そんな食事ばかりで「みんなで鍋でもやりたい、もしくは飲みに行きたい!」と思うのは必然とも言えます。
うわ、腹減ってきた。



「食べる」という行為はそれなりに無防備な行動だと思いますし、自宅や仲間内という”自分のテリトリー”で見せるという漫画は、やはり素朴な幸せに溢れていて、毎日がそんな食卓だったら、という憧れを抱かせられます。
最近は、友人と一緒に食事という機会も減ってしまっているのですが、渇望させらるなぁ。
誰か一緒に食事しましょう?



おうちでごはん 2 (バンブー・コミックス)

おうちでごはん 2 (バンブー・コミックス)


おうちでごはん 1 (バンブー・コミックス)

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