未来日記(3)
うん、やっぱりヒロインの由乃が良い感じに病んでますね。
見事な病みっぷりとユッキーへの過剰な愛が、解りやすくも良い「ヤンデレ」を形成しています。
vs6th戦の決着から収録している3巻、ここで立った「HAPPY END」のフラグがどう今後の展開に関わってくるかが見物。
続くvs5th編で、由乃のユッキーへの行動を加速させていると思うのですが、裏打ちされた妙な自信でさらに過激な行動に出るんじゃないかと予想してみたりします。
なにはともあれ、この漫画のキモは由乃であることは間違いありません。
由乃の異常行動に目がいき、由乃の狂気が面白さの大部分を占めている軸。
ユッキーの母親に気に入られる為に、いそいそと窓ガラスを割って家に侵入して掃除や料理をする様が、常人の思考でない行動ながら可愛いと思えるのは普通でしょうかどうでしょうか。
ユッキーの母親に気に入られて認めてもらおうとしているものの、認めてもらえなかったら殺っちゃおうとしていたあたり、堪らなく狂ってますね。
抜き身で包丁が鞄に入っているのが怖すぎます。
由乃の全てはユッキーであり、二人が結ばれるために障害となるものは排除する姿勢は一貫したもので明白なもの。
『「二人の仲を邪魔するなら母親でも殺そう」→ユッキーに嫌われる』よりも、『自分がユッキーに嫌われていないけれども、好意的でない第三者が二人の間に存在する』という状況の方を望んでいないと思われることが、少し引っ掛かるとともに興味深い。
その辺りが病んでいる思考だからこそ、引っ掛かるんでしょうね。
障害にならないと判って後にカナヅチで叩いてしまった反応の落差、ユッキーの言葉でパァッと明るくなった表情に、何ともいえない感情を抱きましたよ。
話が進むごとに新たな異常性を見せる由乃。
5thの行動を読む場面の描写は普通に怖いです。
その反面、宣戦布告を初めとした”デレ”も尋常じゃなく、ズルズルと深みに嵌っていく自分を認識するのでした。
由乃、可愛いよ、由乃。
■関連
○笑顔で包丁、それでこそ由乃、『未来日記』3巻【DAIさん帝国さん】
○「ヤンデレ」を楽しむためのいろいろな視点。【たまごまごごはんさん】
- 作者: えすのサカエ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/03/26
- メディア: コミック
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