GUNSLINGER GIRL(8)



GUNSLINGER GIRL(8)/相田裕(Amazon)


表紙に男性キャラが描かれるのは初めてですね、そういえば。
義体であるペトラが恋愛感情を持ち、それを伝えるこの巻に相応しい表紙。



短いエピソードでそれぞれの義体と担当官を描いていた1期生の頃とうってかわり、2期生のペトラのエピソードは担当官のサンドロと二人を軸に展開されているわけですが、以前と違う描き方なのに違和感がないですね。
より人間らしい2期生の義体の”条件付け”以外の部分での感情、担当官に対する愛情をじっくり読ませてくれるのが非常に良いです。


条件付けによる影響が強く、担当官に対する感情を見せていたもののどこかズレた1期生と比較して、ペトラの人間味は義体になる前のエピソードが折々に挿入されることでより増しています。
フラッシュバックされるエリザヴェータの描写が居た堪れない気持ちにさせてくれます。
比較して、1期生の感情の不自然さ・ズレが際立ちますね。



今巻の見所はなんといっても、愛情をぶつけるペトラ。
サンドロの過去が語られ掘り下げが行われ、ロッサーナを理解しようとしたサンドロを、今度はペトラが解ろうとする場面が良すぎます。
その段階ではロッサーナが救われていなかったように、サンドロが救われてゆくのはこれからなんだろうなぁ。
ペトラの真っ直ぐさが読んでいて胸を打ちます。



個人的には、リーザの時のフラッシュバックが多いこと、他者からバレリーナと指摘される描写が多いことから、素体の記憶が蘇って色々崩壊するんじゃないかという予感がしてなりません。



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