オタク漫画企画レビュー「もやしもん」



もやしもん/石川雅之(Amazon)


かもすぞ!」

面:5 オタ:4 パロ:1 共:4 痛:2 萌:4 燃:3


というわけで、オタク漫画企画「オタク漫画紹介録」の第一回のお題は「もやしもん」なので、レビューしますよ!



この漫画は、菌が肉眼で見える主人公・沢木と農大の樹ゼミの面々をはじめとした人達のグダグダな大学生活を描いた漫画です。
ここまで”菌”にスポットを当てた漫画は他に例を見ない程に、菌や醗酵のウンチクがあり上手く話に絡んでいるのが面白いところ。



菌が見える沢木をはじめとして個性豊かな人間キャラの大学生活は、ほんとうにグダグダ。
トラブルだらけの樹ゼミは凄く楽しそうですし、収穫祭も面白そうで農大そのものがモラトリアムを感じさせ「こんな大学ライフを過ごしたい」と思えます。
そう感じたら大学漫画としては個人的に当たりだったり。
座学のシーンがほとんどなくて、授業と言えば農作業シーンが思い浮かぶのも、居心地が良さそうだと感じる理由のひとつだろうなぁ。
あと、夜の日吉酒場。



そして最大の特徴であり、人気の一端を担っているのは可愛い”菌”達。
沢木の目を通して見る菌はデフォルメされた落書きのような姿。
そして好き勝手に話まくるのです。もちろん、話は沢木以外の人間には聞こえない。
人間達が過ごしている絵と、その上に描かれる菌の絵柄はかなり違っていて絵的にも面白いです。


菌がメインとなる話もたまに挿入されるのですが、これがまたディープで。
自分たちがどんな菌なのかを語り、果ては菌と人間との有り様にまで話が及ぶこともしばしば。
かもすぞ!」とあらゆるものを醗酵させようとし、相性の悪い菌と衝突したり環境に左右されつつ奮闘するのです。


オリゼーをはじめとした菌達は可愛らしくて、女性や子供に人気があるのも納得。
でも、青年漫画ですし好き勝手に描いて貰いたいですね。
えっちぃのもアリで。



菌が目立っている漫画ですが、人間キャラも魅力的です。
主人公はけっこう影が薄いけど。


この漫画最大の醗酵オタク(?)の樹教授は表情の読めない顔をしてとんでもないことしまくり。
この人がいないとはじまらない感じすらします。


その樹教授のトンデモなことやら、長谷川のわがままやらで苦労しているのが美里・川浜のダメな先輩二人。
見本にならないダメな先輩の典型みたいな二人ですが、サークル・部活系の漫画にはこういうキャラがいないとね。
見本にはならないけど先輩としては結構イイヤツらですし。
変なところで頼りになって、沢木が慕っている感じなのもわかるなぁ。



萌えの項目に4点付けたのですが、菌以外の萌えキャラは及川と某ゴスロリキャラですね。


及川葉月は、菌漫画の登場人物なのに潔癖症
菌漫画でこの設定は凄い個性であるとともに、漫画に一味加えてくれる良いキャラです。
当初は同学年の沢木とくっつけ!とか思っていたのですが、今では3年の女性の武藤葵とくっつけ!とか思っている私。
一回限りの展開だったろうけど、及川×武藤でお願いしたいです。


ゴスロリちゃんは、ネタバレが激しいので割愛。
でも、正体がわかった今でも好きです。



アニメ化が発表される前から相当な人気があっただけに、アニメがどういうデキになるか楽しみです。



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