女王の女の子ハーレム百合漫画 - いおの様ファナティクス(2)
電撃帝王で連載されていた百合漫画「いおの様ファナティクス」の完結巻ですよ。
電撃帝王の休刊に伴い終了したのが百合漫画として勿体無い。
基本的なノリはいつもの藤枝先生の漫画の通り。
緩くてのほほんとした萌え寄りの漫画です。
暗殺者に狙われてのバトルなんかでも危機感・緊迫感はあまりなく、漫画に熱い展開を求める方には合わないかもしれません。あと、独特のノリとか。
平和的なノリが私は好きです。
で、百合漫画なんです。
藤枝先生が百合好きな方なので、百合好きには堪らない展開を見せてくれます。
メインキャラに男は出ません。
某国の女王である、いおの・ミト・アルシュラインが来日。
来日の主な目的は”黒髪の側女をゲットすること”。
「側女≒女王付きの侍女、側室」と思っていただければ問題ないかと。
で、黒髪なうっかりものの鉢辺絵兎を側女に迎え、いおの様の日本での珍道中は続くのでした。
…というのが大体のストーリーですかね。
水戸黄門を少しモチーフとして入っています。
いおの様の口調が時代がかっており、「〜ぞよ」という謎の語尾なのは読む人を選ぶかも。
私は慣れました。
女王であるいおの様がとにかく女の子好きで、側女が千人。
本編に出てくるのは約10人の御付の女の子ですが、本国の側女は長い間帰国しない女王を連れ戻そうとする強硬派と、待ち続ける穏健派に分かれだすくらいいおの様は愛されてるようで。
そんなこんなで、日夜ナンパを続けて自国に女の子を連れ帰る女王でした。
作者が百合好きで、設定がこんな漫画で甘々な百合にならないわけがない。
一話目で側女になった絵兎がいおの様にベタ惚れ、イチャイチャは当然、伽もあります。
藤枝先生なのでエロはありませんけども、事後はあります。
事後→赤飯の代わりにお祝いのパーティー、とかニヤニヤしてしまう。
本国が女性同士で結婚できる国らしく、側女同士での恋愛も女王公認という百合好き設定ですね。
女王付きのSPと、絵兎の後に側女になった天然気味な蕎麦娘がラブラブで、最終回で子供ができてるとか堪りません。
科学がそこら辺を超えたとか何とかですが、百合世界に男はいらないですよ、うん。
ハーレム漫画といえばハーレム漫画なのですが、百合ハーレムだと嫌な感じがしないのは私が百合オタだからでしょうか。
女同士というのも勿論あると思いますが、どっち付かずじゃなくて「どの女の子も好き!」と潔くて、一人一人をちゃんと見ている姿勢が良いのだと思います。
女同士だと、イケメンでモテる読者受けの悪いキャラにありがちな自意識過剰な嫌味が薄く、結局はヤりたいだけという思惑も感じられないというのもあるんでしょうね。
百合好きとして良い漫画でした。
あとは、藤枝先生は遅筆な方なので、百合姫と百合姫Sの漫画をキチンと最後まで描いて欲しいと思います。
いおの様ファナティクス v.2 (電撃コミックス EX 88-2)
- 作者: 藤枝雅
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/09/10
- メディア: コミック
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