何もかもがデカい巨娘の破天荒なギャグ漫画 - 巨娘(1)



巨娘(1)/木村紺(Amazon)


というわけで何もかもが規格外にデカイ”巨娘”のジョーさんを主人公にした「巨娘」、一ヶ月の発売延期を経てついに1巻の発売ですよ。
読み切り掲載の後、隔月連載、そして現在は休載中ですが続きが非常に楽しみな逸品です。
神戸在住」の作者が描いた漫画がここまで破天荒な漫画で衝撃的な作品でもあります。面白い。



ジョーさんは巨娘です。
身長181cm、生ビールの樽を片手で軽々と持ち上げ、物事を力で解決する強さも持ち合わせています。
身体もデカけりゃ、態度もデカイ。
無理を押し通す強引さと、それを成し遂げるだけの腕力や芯の強さ、何と言うか人としてデカイんですよ。
ジョーさんの生き様に漢を見た!
…これでも女性です。



ジョーさんは都内にある焼き鳥チェーンの4号店の店長さん。
ヒトクセもフタクセもある女性店員ばかりの4号店を仕切るジョーさんと、その店員達のトラブルあり恋愛ありの埒外な日々を描いた漫画が「巨娘」なのです。


飯は喰うもの、酒はかっ喰らうもの、男も喰うものといわんばかりの豪快でパワフルな漢気溢れるジョーさん。
飯は飲食店勤務ということもあって仕事の為の研究でもあるけど、自宅での缶ビールは軽々と10本を空け、男も20人目の彼氏と割と尻軽と豪快なジョーさん。
デカイ、デカイよ…!人の器がデカイよ…!


そんなジョーさんの20人目の彼氏が弟の彼女の兄で、ジョーさんと身長約30cm差の低身長でロリで小動物な可愛いお兄ちゃんというミスマッチが良いです。
オドオドと照れて可愛いお兄ちゃんは女らしさのカケラもないジョーさんに恋する乙女のようにベタ惚れで、ジョーさんはケダモノのようにお兄ちゃんを食う。
でもお兄ちゃんのが年上。
このお兄ちゃんがこの漫画で一番の美少女なんですよ。見た目も中身も行動も。
女装した時なんかもう輝いてます。



主人公が規格外の巨娘、その彼氏が美少女(男)とおかしい人達であれば、職場の人達もやっぱりおかしい。
特にジョーさんの片腕で頭脳明晰な○チガイのトオルさんがイっちゃってます。
中華包丁片手に白目と黒目を反転させて、不貞の輩に襲い掛かるぜ!
トオルさんも巨娘で、ジョーさんとのタッグは最強。
比較的普通の人達はジョーさんに蹂躙されたり、ジョーさんと気の合うお兄ちゃんの妹の千鶴ちゃんはその策士ぶりを発揮したり、とにかく破天荒な展開を見せてくれます。



ジョーさんは重機のように突き進む巨娘なんだけど、その行動はほぼ筋が通っていて、筋の通らないやつが痛い目を見る形なので痛快でもあります。
その漢っぷりが気持ちいい。


コマ数が多いのと、セリフや書き文字が多いことで読むのに時間がかかりますが面白い漫画ですよ。
その書き文字での状況説明がまた面白いんだ。


巨娘(1) (アフタヌーンKC)

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