百合姫 VOL.11掲載作品感想その2



百合姫 VOL.11(Amazon)


今回の百合姫VOL.11はクオリティが高く、ページ数としてもボリュームがあって読み応えがありました。
欲を言えば、百合姫Sも同じくらいのボリュームが欲しいと思うのは贅沢かな。
では、掲載作品のうち3作品の感想を。
明日もまた感想を書く予定です。

星のお姫様 / 森島明子

大学の寮で同室の、高校時代に「お姫様」と「王子様」と呼ばれてた、女の子2人のお話。
8ページとちょっと少なめのページ数ですが読み応えは十分な内容でしたよ。
これで終わらすのは勿体無いくらい。


現実には”お姫様”は結構だらしのない女の子で、”王子様”は口うるさいおかんのような女の子。
恋は「夢」から「現実」へ姿を変えたけど、その現実の相手も自分も恋をしたから見えてきた姿だと思うのですよ。
そうやって見えてきたものを含めて好きでいられるなら、お互いにとって”お姫様”と”王子様”でいられるんじゃないかな。

恋煩いLovesick / かずまこを

個人的にかずまこを先生の作品はずっとヒットしてます。
ツボを突きすぎですよ。


仲の良い友達同士のキーコとあび。
あびは友達としてキーコが好きだけど、それとは違う意味でキーコはあびが好き。
当然言えるわけもなく。


最近あびに接近してきた男子がいて、キーコは気が気じゃないのです。
好きな女の子に男子が近づくことに当然嫉妬し、彼が告白をしないことにも嫉妬。
言える立場なのに何で言わないんだ、と。同性の自分にはできないことだから。
こんなに好きなのに伝えることができないなんて、遣る瀬無さ過ぎる。
この感情が百合の醍醐味のひとつではあるんですけどね。


「友達は友達のままがいい」と思っていても、告白したりされた段階でそれは元の友達じゃなくなってしまう。
男女間でもそうだけど、同性だと告白されることを想定してないから余計に胸が張り裂けそうに切ない。
それだけに上手くいって両思いになる場面というのは、解放感を感じるカタルシスがあると思うんですよ。
この作品はオチもいいなぁ。あびはちょっと天然すぎる気がするけど、それがまたいい。

魔女 / CHI-RAN

いつものCHI-RAN先生とはかなり作風が違います。
明るいエロじゃなくて、絡めとるような駆け引きのある恋。
今回の作風の方が好きだなぁ。


自分の貶める噂すら利用して好きな相手に興味を持たせようとする美術教師と、接点がなかったものの美術教師が気になって仕方がないクールな女生徒の話。
興味を持たせたところで別人のような装いも、どんな手段を使っても絡めとるという発言も、蛇のようなまさに魔女の魅力がありますね。
精神描写に重きがあるとやはりいいなぁ。