百合姫 VOL.11掲載作品感想その3
だいすき / 花津やや
第3回一迅社コミック大賞の凖大賞作品。
同じ施設で出会い育った2人の少女。
同居しお互いが一番大切な2人は、1人は周りから慕われ、1人は蔑まれ苛められている少女。
普通に学園モノかと思いきや、人望がある少女が異形の力を持っていてかなり異色です。
それでいて心理描写にスポットが当てられていてしっかり百合をしてるのが良いかと。
編集部評に「良い意味で百合の固定概念を打ち破る作風」とある通りで、百合がジャンルとしてもっと盛り上がるには、ジャンルの多様性が必要なことのひとつなはず。
特別大賞・大賞に該当作がなかった中で、百合作品が凖大賞というのはジャンルにとってかなり意義があると思います。
クローバー / 乙ひより
あれ?連載2回目だよね?と思ったら、メインのひとりは1話の娘の姉なんですね。
で、1話から数年前の話、と。
固定された特定の舞台の話ってわけじゃなく、ある繋がりのある人物を時間軸に囚われず描いていく連載になるのかな。
今後も楽しみですし、今回も面白かった!
今回の第2話はケーキ屋のバイトの女の子2人の話。
バイトが1人突然辞めたので常連客をバイトに引き込んだ美鳥と、引き込まれた杉浦の2人です。
クリスマスに彼氏もおらずバイトしていることに愚痴る、女子高生らしい女の子の美鳥に、「彼氏ができるまで試しに付き合ってみます?」とマイペースな杉浦。
こうして始まった”恋人ごっこ”、マイペースすぎる杉浦に翻弄されまくる美鳥は可愛いです。成り行きで試しで始めたはずがかなり本気になってるのもニヤニヤします。
美鳥が男性客に告白されお試しは解消、笑顔を崩さず、美鳥本人には見せようとしなかった杉浦の本音の感情が非常に良いですね。
飴色紅茶館歓談 / 藤枝雅
お店を離れての仕事半分、デート半分な芹穂さんとさらさちゃん。
食事中は往々にして無防備な顔になると思うのですが、そういう顔を見せれる相手、その顔を可愛いと言ってくれる相手っていうのは良い関係。
こういう何気ないやり取りに微笑ましさを感じれるのは良いなぁ。
Petit百合姫(付録小冊子)
62ページの小冊子です。
百合姫、百合姫S、百合姫Wildroseの三誌の作品のギャグ漫画を収録。
これは良い小冊子。
収録作品は各作品の後日談や、連載作品の4コマなどなどで、特に後日談が良いですよ。
両思いになったカップルの後日談なんて、イチャイチャが基本ですからね!(偏見
かずまこを先生のななお×松本も良いですし、吉富先生の「SUIKA」の後日談が読めるとは思わなんだ。こんなにバカだったとは!
ギャグ主体なのでバカップル率が高いです。
こういう付録なら毎号でも付けて欲しいな。
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