「FLIP-FLAP」の面白さは”好き”を”本気で楽しむ”面白さ
私はとよ田みのる先生がアフタヌーンに連載中の「FLIP-FLAP」が大好きです。
今月の第2話も大変面白うございました。
この「FLIP-FLAP」は世界初(?)のピンボールラブコメです。
高校の卒業式にダメモトで山田さんに告白した深町くん。
返事は条件付のOK。
その条件は、ゲームセンター「FLIP FLAP」にあるピンボール台のバケモノのようなハイスコアを超えること。
そういうわけで、「ピンボールはこの世で一番大切に思っているもの」と言う山田さんを変だと思いながら、普通も普通に平凡な少年だった深町くんはピンボールに挑戦する日々に足を踏み入れたのでした。
いやぁもう、私は「FLIP-FLAP」が好きで好きで堪らないようです。
読切版も第1話も、今月号の第2話も、見開きページ付近の展開に鳥肌が立ち、涙腺が緩みかけたくらいに。
面白いです。
「ラブロマ」も大好きなので、とよ田みのる先生の漫画は私の嗜好にあっているんだろうな。
”好き”を本気で楽しもう
なんでこんなに好きなのか、と連載始まってから考えてました。
もちろん、面白い漫画だからというのはあります。
ピンボール台の周辺のみで、ほとんどの主な展開が繰り広げられるのも面白い。
日々と練習している風景が割と淡々と描かれていると思いきや、メインのプレイでは様々な効果をつけられた大ゴマなり展開も勢いづく、その落差にカタルシスを感じます。
ただ、私にとってここまで震えるのはそれだけじゃない。
今月号の第2話で気付きました。
山田さんはいつでも本気で
楽しんでいるだけなのだ
そう書き文字がある、見開きの場面で。
「好きなことを本気で楽しんでいる」その姿が胸を打つんだ。
自分がそれを大切なことだと思っていても、できないでいる時も多々あるから。
それに気付く前の深町くんも心情も、また見事にくるものがあるんですよ。
「雑念もわいてしまう」そんな状態になってしまい、
俺も下心でピンボールをしているわけだし
と思った直後に気付くのがもう!
それも、
楽しんでいなかったのはピンボールにじゃない
俺の人生にだ!
なんて言われたら、感情・感性優先で読んでいるタイプの私には震えるなって方が無理な話でした。
そりゃ山田さんと付き合いたいがためにピンボールをしているんだけど、本気で楽しんでがむしゃらになっている深町くんの熱いことといったら。
思えば第1話でも、本気でピンボールに向かっている時は深町くんと山田さんの心が通じてように思えるんだよなぁ。
本気になった瞬間は心が繋がるんだ。
思えば「ラブロマ」でも好きをストレートに出す星野くんが主人公でした。
「FLIP-FLAP」でも好きなことを純粋に本気で楽しむ山田さんがいます。
自分の素直な気持ちは照れくさくてなかなか言えなかったり、本気になることに抵抗を感じたりするからこそ、彼らが魅力的に感じます。
そんな魅力がとよ田先生の漫画の魅力のひとつだと思うのです。
「好きなことを本気で楽しむ」というのは最大級に大切なことだと思うんですよ。
なかなか難しいことではありますが、好きだから楽しみたい。
そして人生を本気で楽しみたい、と。
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