異能者達のサバイバル群像劇 - WIZARDS NATION(2)



WIZARDS NATION(2)/相川有(Amazon)


えーと、私は相川有信者です。
昔は「電撃スーパーファミコン」を購読していたゲーム少年で、そこに連載されていた「聖痕のジョカ」が好きで。*1
今でも「DARK EDGE」が好きな漫画の上位にくるくらいに相川有先生が好きです。


現在連載中の作品である「WIZARDS NATION」も勿論楽しんで読んでいます。
1巻のレビューはできなかったが悔やまれるところですが、2巻はレビューするよ!
ということで「WIZARDS NATION」2巻です。
信者なので補正が入っている部分もありますが、ご了承の程よろしくお願いします。



この「WIZARDS NATION」は異能者達によるサバイバルストーリー。

芦原市の郷土資料館にあった彫刻に封印されていた「ゆきどけ」という名の力が何者かによって解放。
「ゆきどけ」の欠片は芦原市内に拡散し、欠片を浴びた10代の少年少女に漢数字の痣が浮かび上がる。
「ゆきどけ」の守護をしてきた集団・七色衆は、芦原市を閉鎖、「ゆきどけ」の力を回収する為に動き出す…


封印されていた大きな力がバラまかれ、異能が宿った10代の少年少女は結界で閉鎖された市内から出れない。
特定の条件を満たせば、異能者は相手の力を自分のものにすることができる。
強大な力を手に入れようと封印を解いた男や、守護してきた集団の思惑も入り混じり、事態は激化していく…。


端的にはこんな感じの内容でしょうか。



とにかく登場人物がやたらめったら多く、1巻で能力を自覚したキャラが2巻では出てこなかったりと、まだまだ増えそうな感じがします。
とはいえ当面のメインとなるのは、1巻4話の扉に出てきたキャラと七色衆などの各組織の人間、彫刻から力を解放した男と他に数人でしょうね。
また、4話の扉絵は2巻で説明される、「兄(え)」と「弟(と)」と呼ばれパートナーとなる異能者の組み合わせを表していると思います。


個人的には、「DARK EDGE」で見られたような相川有先生の群像劇が好きで、各キャラがそれぞれの目的や思惑を持ってそれぞれに動き出してからが本番だと思っています。
2巻の現段階ではまだ、少年達に宿った力が何であるか彼らは知りません。
メインとなり得るキャラ達が困惑とともに異能に目覚めつつあるのを描きつつ、その力がどんなもので、どんなルールに基づいているのかを説明している形。



これまでに説明がなされた能力は、割と簡単に理解できるのが良いです。
5色に分けられ、それぞれ攻撃と防御の力で10種類の能力があり、運命のパートナーとなる相手が存在する、といった感じ。
異能者を殺すか、さほど難しくない条件を満たせば相手の力を奪い、身体に刻まれた漢数字が大きくなり力も大きくなるという解りやすさ。
こういったルールは難しくしすぎない方が読者としても常に念頭に置いて読めますし、演出としても幅が広がるので、この設定は好印象。



一応の主人公はいるのですがまだほとんど活躍しておらず、初めに力が解放された時に行方不明になった女の子に関してもほぼ解説ナシという現状。
今は役者が舞台に出揃うのを待っている段階だと思われるので、これからの展開を楽しみにしつつ読んでいきたいと思います。

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スティアパイクと散歩
相川有先生公式サイト

WIZARDS NATION 2 (バーズコミックス)

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*1:「ジョカ2」はまぁ、アレはアレで。