今月のYOUNGKING OURS (5月号感想)



YOUNGKING OURS 5月号(Amazon)


アワーズ5月号は、石田敦子先生の「新逆八犬伝アウトカラーズ」が新連載で表紙&巻頭カラー。
巻中カラーで今市子先生の「夜と星のむこう」が再登場です。

新逆八犬伝アウトカラーズ / 石田敦子

猫神社と言われる神社の息子で、犬に囲まれた過去から犬嫌いな主人公。
でも犬には好かれ、その歌は犬を呼び、異形に襲われた主人公を助けに来たのはイヌミミ少女という。
設定が面白いですし、トラウマもその年頃の子には心抉られるようなもので、石田敦子先生の痛みを伴うポジティブさを期待できそうだと思った第1話でした。

それでも町は廻ってる / 石黒正数

妹のユキコの忘れ物を取りに、一緒に夜の小学校に行く歩鳥。
それ町」は何気ない日常の描写が素晴らしいのですが、思い出の中にある記憶と現在の学校を照らしあわすように描くのも素晴らしく良いです。
成長した歩鳥が、小学生当時の感覚と今感じて見ている違い大きさに戸惑うことは誰しもあることですしね。

水惑星年代記 / 大石まさる

月で産まれ育った「月娘」ヨミコ・ブラックのエピソード2話目。
ブラック家に連なるエピソードはファンとしてはニヤリとせざるを得ませんね。
月娘シリーズは続くそうで、次は7月の掲載。
「月刊サチサチ」の方が自然の中でまったりしてますし、月が舞台でSF色がちょっと強めの話をこのシリーズでやっていくのかな?

惑星のさみだれ / 水上悟志

巻中カラー、キャラ相関・勢力図付き。
ルドに「フクロウに気を付けろ」と言わしめたロキを従え、アニムスの側に付いた茜の掘り下げの話ですね。
これで騎士たちの話も一通り語られたことになります。
これまで何を考えているかイマイチ解らない茜を不気味に感じていたのですが、ようやく人間味が感じられるエピソードで茜のキャラに厚みが出てきました。

夜と星のむこう / 今市子

久しぶりの登場ということですが、私は前までの話は未読なので初見です。
1ページのあらすじがあり、神代から続く2勢力の争いに不思議な力も手に入れた少年が巻き込まれるという話といったところでしょうか。
物語の根っこの部分はさすがになんとなくしかわからないまでも、60ページのボリュームの読み応えと漂う雰囲気はさすがは今市子先生という感じですね。