「少女ファイト」は人間関係の進展の仕方が絶妙すぎる



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少女ファイト」4巻は通常版と特装版を買いました。
特装版の学のらくがきノートいいなぁ。
1年のらくがきで全ページ埋めて欲しかったのが本音ですが、埋まってないからこそ真ん中らへんの学の書き込みにニヤニヤせざるを得ません。
パラパラ漫画の練も可愛いですね。
表紙を男子シリーズで特装版を続けて欲しいですよ。(ミチルと三国兄弟の他はキャラ的に需要ないかもしれないけど、むしろそれがいい。

人間関係の描き方が絶妙すぎる

本編はテンションが下がらず、むしろますます面白くなっていて、そして熱い。
名言が熱い、バレーが熱い、人間関係が熱い!


練達のポテンシャルが発揮された時の活躍はもちろん熱いです。
しかしそれ以上に少女ファイト」は人間関係が熱い
読んでいて無意識のうちにカップリングを考えてしまうほどです。


それは、登場人物が一人一人、彼女達の関係が非常に魅力的だからなんですよね。
主要なキャラはほぼ全員に抱えていることや過去があり、それによって一層魅力が引き立ちます。
そしてその描き方が丁寧なんですよ。
初めてそれが語られた時にそれで終わらさず、少しずつ語ることで掘り下げに掘り下げていると感じます。



実際の人間関係でもそういうところがあると思います。
例えば練の場合、「姉が事故死している」ことと「小学生の頃のトラウマ」がありますが、他の人間はそういうことがあったと知っていても詳細は知りませんし、練が隠していることや練本人の心境は知りえません。
その抱えていることが深ければ深いほどそう関単に打ち明けることはできず、一度に話すこともできない。
それは心の扉であり、打ち明けれるかどうかが信頼の度合いでもあります。


4巻で練は鏡子と学に過去のことを語りました。
話せたことで壁がひとつなくなり、接し方も変わり、世界が広がる。それは話した方も、聞いた方もどちらも。
グループ分けの妙もあるのですが、打ち明けた相手がキャプテンの鏡子と小学校の頃の同級生の学というのが絶妙だと思います。
打ち明ける前から、練が女子バレー部で最も気を許していたであろう2人なので。



あと、あまり本人のことが語られなかった志乃のことも少し語られ始めましたね。
そしてミチルに危険視されている隆子もやはり抱えている事情があって、それも小出しになってきていて今後も目が離せません。
というか、早く続きが読みたいです。掲載されるイブニングが待ち遠しい。

ミチルと学がかわいすぎるんですが!

そして恋愛ですよ!
シゲルですよ!


幼馴染のシゲルは練の事情をほぼ知っているはずで、恋愛感情も相まって練は心を開いているはず。
だからこその、練が脱走し探し出した時の展開ですよ!
シゲルの前だけで見せる練のかわいいことと言ったら!
気を遣うミチルもかわいいです。


いや、練とシゲル以上にミチルと学がかわいいんだ。
ミチルは抱え隠していたことを学に曝け出し、2人は練を守るために偽装カップルとなっていました。
そして、学もミチルに家庭の事情を結果として打ち明ける形になります。
練を守るための偽装カップルという協力関係が、本当の意味での恋人に少しずつ近づいているのがもう堪らんわけですよ。
学もミチルもかわいいよ!ニヤニヤしちゃう!



公式カップリングであるところのミチル×学、シゲル×練も好きですが、個人的に一番好きなのは練×学。
トラウマ持ちで暴走する練を支え、優しく包み込む学というのが良いです。
これ、妄想じゃなくて本編の内容もこんな感じだから「少女ファイト」は魅力的すぎるんだぜ。

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おすすめ度の平均: 5.0
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