新連載「あねとむち」がツボすぎた先月のフラッパー(コミックフラッパー 6月号感想)
次の号の発売を明後日に控えていますが、6月号の感想をば。
新装刊3号目で、カサハラテツロー先生の「スコペロ」、春日旬先生の「あねとむち」が新連載。
沙村広明先生と志水アキ先生の読切が掲載、okama先生の画集が別冊付録です。
新連載の「あねとむち」が思いっきりツボりました。
「スコペロ」は申し訳ないことに主人公の性格が肌に合わなかったのですが、まだ1話目ですし様子見といったところ。
シズルキネマ / 沙村広明
中学生と同棲している漫画家。
資料用のポーズをとってもらったり、一緒に風呂に入ったり、一緒の布団で寝たり。
でも手は出していないプラトニックな関係。
そんななんとも羨ましい、モヤモヤしつつ幸せな生活。
今回の読切はコメディ路線の沙村先生かな。
…と思いきや、後半でドンデン返し。
残虐ではないけども残酷、やりきれない話でした。
例えるなら、後悔は先に立たないけど、こんな事故に遭うなんて誰がわかるんだ?っていう。
面白い作品で、ネタバレすべきじゃないと思うんだけど、どこかで短編集か何かしらでコミックスに収録されないかなぁ。
と、そんな風に思う読切でした。
あねとむち / 春日旬
ハイテンションに繰り広げられるおバカなギャグ漫画。
完全にツボりました。ストライクです。主に姉が。
弟が携帯のパンフレットを隠して帰宅しようとしたところに、玄関から飛び出してきた姉。
お魚くわえたドラネコを、裸エプロンにムチを持って追いかける姉!メガネっ娘!
もうこの時点でヤラレました。
弟の「ええい!姉ちゃんの奇行はいつものこと!」のセリフが全てを物語っている気がします。
パンフレットを見つけ、弟をノリツッコミで怒る姉がバカバカしくて楽しい。
裸エプロンで弟を説教する姉。あの…ここ天下の往来…
「やっぱり時代は(携帯より)伝書バトですよ!」とハトを繰り出す姉がカッコイイ。そして可愛い。惚れる。
次回が非常に楽しみですよ。
流れよ我が涙、と玉ネギは言った / 志水アキ
料理をしようとしたら、玉ネギが話しかけてきた。
玉ネギの話は由緒正しく、仰々しく、料理をしたら「呪ってやる!」と言った。
そんなちょっと不思議なお話です。
玉ネギを食べた翌日、腕に痣があって、何をやっても絶好調。
このラッキーは玉ネギのせい?と、好調が続けば軽く調子に乗ってしまうのが人間。
その後、少し良くないことが続いて、反動がきたんじゃないかと疑心暗鬼に陥ってしまいます。
あまり目立たない普通の少女の心情の浮き沈みが見所で、短い読切の中にメリハリが効いていると感じました。
面白かったです。