潤んだ目の女装メイドに萌えるのは当然のことです　-　メイドいんジャパン(1)

メイドいんジャパン(1)/おりもとみまな(Amazon)

「メイドいんジャパン」がとてつもないバカ漫画だということは、チャンピオンREDいちご本誌で1度でも読んだことがある方は読んだそのときに既にご存知のことだと思います。
知ってたんだけど、単行本で通して読むと本誌で読んだ印象以上におバカでエロくて変態で良いですね！

この漫画の主人公の井上成美は学資を遣い込んだ母親によって、九段下メイド女子高に否応無く入学させられメイドをやっています。
成美がメイドを目指す他の生徒と違うのは、女子として入学した男子だったのです！

女装少年を虐げるエロさと、段階を踏んだエロ展開がステキ

というわけでメイド女装少年が主人公の漫画で、これが色んな方向にとてつもなくぶっ飛びすぎてて楽しいんですよ。
女子高で女装する少年、という設定なので当然のように男であることがバレたらアウト。そしてバレそうになるイベントが多発するのもお約束です。
成美はメイド学校の生徒なので実習でご奉仕する必要があって、それが逃げられない、でも何とか乗り越えなければならない状況を呼び込んでいます。バレたらお母さんにタマを潰されちゃう！
その状況がいい感じに頭が悪いのが楽しく、しっかり段階を踏んでオチのイベントに持っていく展開も楽しい。

第3話はそういう意味でも秀逸で大好きです。
介護実習でオムツを穿かされる役をすることになってバレそうになり、ヤケになってちんちんを切ろうするもできず陰毛を切って屋上から捨て、それが成美にある種の好意を持つまとめの頬に付きます。
それからの成美とまとめのやりとりは中々良いシーンなのですが、頬に陰毛が付いていてそれに気付かない滑稽さがあって、さらには別次元のステージにその場面のオチを持っていくのがステキすぎます。
この回のそのあとの展開はエロコメをしていてとてもエロく、そんな中でも本人らが状況からはズレた真剣さを見せるのが面白いです。
ギャグなんだけど、胸にじんわりきてしまう。
いや、このおバカな漫画のあの場面でじんわりきている私もおかしいよ！それも含めてギャグなんですね。わかります。

成美に好意を持っていて、エロい目に遭うまとめお嬢様がかわいい

その成美にある種の好意を持ち、成美を振り回すとともに救うまとめがかわいいんですよ。成美が実習で訪れた先のお嬢様です。
”お嬢様”といっても一般家庭の娘さんでパンツは1枚380円、男嫌いでメイド嫌いの女の子。
メイドの成美に嫌がらせしつつも気になっていて、一緒に銭湯に行ったり、剃毛させたり、成美の胸を吸ったり、おしっこかけたりします。
基本的にお色気担当というか、エロい目に遭う役柄なんですが、変態揃いのこの漫画において遜色のない変態性を感じさせるステキな女の子ですよ。
それでいて成美に対する感情も、見せる表情の真剣さも、かわいらしいくてかわいらしくて。

「日本が世界に誇れるのはレクサスとメイドだけだ！」と狂っている世界観設定がステキで、良い意味で頭の悪い展開もステキなんですが、それだけじゃないんですよ。
明らかにおかしい状況で、胸を打つ熱いセリフが放たれるこの熱さときたら！
トイレで成美が言われた言葉や、秋葉原で言われた言葉はギャグでもあるんだけど熱いですよ。
男のちんちんが前へ前へと伸びるのは何故だ！！

おりもとみまな先生は成年誌でも明るくておバカで楽しい漫画を描かれているので、「メイドいんジャパン」もノリノリで描いてらっしゃると思っていたのですが、女装メイドネタは編集のアイデアだったのですね。
さすが秋田書店の編集だぜ！
「萌えって全然わからねーや！」と仰ってますが、「みさお MY LOVE」で女装少年を絡めたエロを描かれていただけあっておりもと先生はやはりわかってらっしゃいます。萌えます。うん。