「咲-Saki-」4巻を百合好きの視点で読むとこうなる。



咲-Saki-(4)/小林立(Amazon)


咲-Saki-」の4巻を読了したのですが、はいてないとか胸が見えそうとかそういうところは正直目に入っていませんでした。
それ以上に百合オタの私にとって感じるべきところは百合であり、4巻は3巻までに増して更なる百合だったのです。


というわけで、百合好きの視点で「咲-Saki-」4巻の感想を書いてみます。

透華×一

小手先で繕っていない、本当の自分を見て、評価してくれた。
そんな透華を慕う一がいじらしくて「この2人は百合だ!」と感じたのは3巻収録分の第23局のことでした。
それからというもの、既刊を読んで、連載を追っかけていても一と透華のやりとりに頬が緩むというものです。
私は透華×一を応援しています。連載時に取り乱したくらい好きです。



4巻での2人のやりとりは中堅戦を終えた後の会話から始まるのですが、これがまた良いんですよ。


一は父親譲りの”手品”を対局中に使ってしまったことで両手を鎖で繋いで技を封印しているのですが、透華はもう鎖は必要ないと言います。
それに対する一の受け答えは、「透華を近くに感じていたいから外したくない」というもの。外すのは透華が側にいる時だけでいい。
何ですか、このいじらしさは!
一かわいいよ一。
突然そんなことを言われて赤面してうろたえる透華も、普段はプライドが高くてお嬢様然としているだけに余計にかわいくて微笑ましいですね。


対局時の様子を見ると透華にはSっ気があるように感じます。
だから、一の両手を鎖で拘束しているのは透華の趣味もある気がします。(妄想)
初めこそゲンナリしていたものの、透華の優しさと信頼に触れて彼女が好きになった一は、鎖を絆と感じるようになって彼女に縛られていたいと思うようになったんですよ。(これも妄想)



今巻では副将戦が行われ、龍門渕からは透華が、清澄からは和が出場します。
透華にとって和はネット麻雀で戦ってきた中でもとびきり強敵だった相手。
だから今回の直接対峙しての対局は彼女にとって特別なもので、いつも側で透華のネット対局を見てきた一にとっても特別な一局なんですよ。


この麻雀大会、選手以外はモニタを通して対局を見ることになります。他のチームメイトもモニタ越しに見守り、応援する形になるわけです。
龍門渕は一と純が会話しつつ見守っており、入るモノローグは一のもの。
龍門渕の選手は透華と衣以外は龍門渕家のメイドで、その中でも一番透華のことを想っているのは一だということなんでしょう。
純の「透華に男ができたら〜」という軽口も受け流せず動揺する様は、小さい僅かなコマながらもズキンとくるものでした。


ライバル心を燃やす相手である和が対局途中で、突然頬を赤らめたことに動揺しつつも、待ち望んだ”のどっち”の覚醒に身体をゾクゾクさせる透華。
「じっくり舐るように」和との対局を味わわせてもらうという透華は絶対にSっ気がありますね。
そんな透華をモニタ越しに見て、一は和に嫉妬してるんじゃないかと連載で読んだ時に思ったんですが、一はこうなることは承知していた気がします。きっとそれくらい透華のことを理解しているはず。

ゆみ×モモ

そんなこんなで透華と和がしのぎを削る副将戦。
百合的にも、透華を見守る一と和を見守る咲という形。


そう思っていたら、色んな意味でとてつもない伏兵が!
鶴賀の東横桃子ですよ!


近くにいても影が薄すぎて気配を認識できず、捨牌どころか声やリーチすら周りの人は知覚できない。
ステルスモモ”を名乗るくらいのトンデモスキルの持ち主です。
ツモった時やロンの演出の派手さ、大ゴマや見開きの使い方、こういったトンデモな設定が麻雀の知識が少なくとも、この美少女百合麻雀を十二分に楽しめる要素になっているんですよね。
麻雀に精通している方がどう感じるかはわかりませんが、エンターテイメントとしては正解だと思います。



で、このステルスモモ、影が薄いことで他人とコミュニケーションをほとんど取らずに過ごしてきました。
しかしそんなある日、麻雀部のサーバーに現れたモモにゆみが目をつけ勧誘します。
その時の、見えていないモモに対する言葉がもうね、告白にしか見えないんだ!
「私は君が欲しい!!」って!


誰にも見えない自分を、誰にも必要とされていない自分を、見つけ必要としてくれた。
そりゃあ惚れるってものです。
いきなりの百合展開、この第32回は見開きも百合だと感じるものでございました。
やっぱり「咲-Saki-」は百合描写が良いですよ。


5巻はいよいよ大将戦。
どんな展開になるか、どんな百合を見せてくれるか楽しみですよ。

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Ritz Kobayashi's dreamscape!!
小林立先生公式サイト


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