喪服の騎士団 - YOUNGKING OURS 9月号



YOUNGKING OURS 9月号(Amazon)


HELLSING」と「シュガーはお年頃」は休載。
楽しみにしているだけにちょっと寂しいです。


瀬田ヒナコ先生の「九十九のカナタ」が40Pの読切掲載です。
蔵に封印されていた玩具の戦闘機の付喪神によって、霊的なものが視えるようになってしまった少年の話。
都市伝説と、携帯をガジェットとした展開が結構面白かったです。


※雑誌感想は連載分のネタバレをおおいに含みます。

惑星のさみだれ / 水上悟志

姿を変えることができる泥人形は流れの通りに太朗に姿で花子の前に現れました。
そしてサブタイトルは「騎士 宙野花子(前編)」と、もうこれだけで震えがきます。
幼なじみの太朗の死を経て、花子の決意と転換の時といえましょう。


勉強ができて、泣き虫な太朗の面倒を見ていた花子。
いつも笑顔でいるようになって、やりたいことができた太朗。
泣き虫タローはいなくなって、自分が面倒をみる必要がなくなってしまった。
太朗の姿をした泥人形が現れて、そんな記憶が思い出されます。
でも、人生の目的を見つけた笑顔の太朗も、いない。
太朗の姿をしていても全く違う笑顔に、花子が事実を受け入れて泥人形に礼をいう展開が良すぎます。
で、泥人形は言葉を話しても、人間程に感情があるわけではないみたいですね。


九つ目との再戦ですが、全員が示し合わせたように喪服で揃ったのがもうね、鳥肌が立ちっぱなしです。
さみだれ」は見た目の派手さ以上に感情面の演出で神懸っている回が多いと思うのですが、ここ数回は特に神懸っていますね。


九つ目と一騎打ちを望む花子ですが、死亡率が高いというリスクを負っているだけにどうなるのか。
オムライスが死亡フラグにも取れますし…。
そして、意味ありげなさみだれの表情も気になります。さみだれとアニマは戦場に行ってないんですよね。
キルが神鳥にランクアップする…という流れもあるのかな。
まだ先は長そうですが、仮に幻獣の騎士が死亡した場合に幻獣の力の引継ぎができるならあるのかも。

水惑星年代記 / 大石まさる

火星に到着したヨミコ達。
地球から月や火星に行く方法が、起動エレベーターから放り投げるっていうのに目からウロコです。
SFや宇宙関連の知識に疎いもので…。
モスの体型の変わりっぷりも凄いです。


火星への移民、さらにその先の惑星へ。
現実的かどうかは別として、大らかで視野が広いのがブラック家だと再認識しました。
現実的に考えるのは必要だけど、リスクを恐れて行動できないっていうのはあるんですよね。
そこから踏み込んで発展した考えを実行できるのは確かに極一部なんだけれども。


水惑星年代記」の中核となるストーリーは人類が宇宙に飛び出し、宇宙のより離れた惑星に辿り着こうとすることなのかな、と感じます。



ところで「月刊サチサチ」の方ですが、実際の季節も夏真っ盛りということで、何かワクワクしますね。
大石先生の作品は海や川、湖がきれいで自然の中で遊びたいと思わされるんですが、今回の川に流される生活も楽しそうだなぁと思いました。
かなり長いこと水場で遊んだりしてないや。