見た目は美少女、中身は奇人変人! - シガラミン



シガラミン/美川べるの(Amazon)


ミカベルこと、美川べるの先生の漫画は読んだことがある方はご承知のことと思いますが、超絶ハイテンションギャグ漫画なのです。


時には何の脈絡もなく、作品によっては物理法則を無視し、それらが畳み掛けるように襲ってくるギャグ漫画。
私もミカベルの漫画は大好きなのですが、その勢いゆえに読んでいると疲れることもしばしば。主に腹筋が。
声をあげて笑い、ツボに入ると笑いすぎでガチで腹が痛くなるギャグ作家さんは貴重です。
笑いすぎで疲れて読む速度が落ちるというのもありますが、セリフが多いのとコマ割が細かいので読むのに時間がかかるのも事実。
それも読むと疲れる一因かもしれません。
疲れた時は一気読みせずに、本を閉じて明日読みましょう。ミカベルの漫画は、買ったら逃げません。逃げてもおかしくないですが、逃げません。


そう、本が逃げ出してもおかしくないんですよ、ミカベルの漫画は。
唐突で突拍子もないネタの連続が基本で、勢いが良くて絶妙なのが好きな人は大好きなのです。
ギャグ漫画はどれでも合う人には合うし、合わない人には合わないものなんですが、ミカベルの漫画はアクの強いギャグの連続なので特にそうでしょう。



そこで「シガラミン」ですよ。(前置きが長いよ
「シガラミン」は、分裂したり溶けたりする探偵や、魔法のステッキで変身するメタルヒーローや、女の子好きで露出の高い変態女幽霊や、巨女などが出てこない比較的現実的な舞台設定なので初めての方も読みやすいと思います。比較的。
1巻完結だしね!


この漫画は、両親が経営するアパートの大家を任されている高校生・有彦が、入居してきた二人暮らしの美少女の奇行に巻き込まれる漫画です。
片や、おしとやかそうな美少女。片や、イケイケ(死語)なギャルっぽい美少女。
対照的な(黙ってれば)美少女2人とお近づきになれれば健全な男子なら男子高校生でなくとも嬉しいものですが、そこはミカベルの漫画。
中身は「ぐへへ、イケメンはいねーかああぁぁ!」とか行って変な動きをしそうな性格だから困る。
訂正。”しそう”じゃなくて、似たようなことは”してる”。
有彦が凄い勢いでツッコミ、2人がこらまた凄い勢いで変なことをするのはお約束です。


なんだかんだで、しょっちゅう理菜と栄子にご飯の世話をしたりと行動をともにしている有彦はある意味楽しそうですね。
見た目は可愛いんだけど、有彦の友人で関わった人はほぼトラウマを植え付けられてそうなのでお近づきにはなりたくないけども。
あ、でも、しょっちゅう会わなくてハタから眺めるだけなら友達になってみたいと思います。楽しそう。



ミカベルの他の作品は多くのキャラが入り乱れる楽しさがあるのですが、「シガラミン」においてはメインは有彦と理菜と栄子の3人のみ。
このコンパクトさも読みやすさになっていると思います。
変態暴走キャラ2人を1人で相手しなきゃいけない有彦は本当に大変そうだけど。



おまけ漫画の、小島アジコ先生と801ちゃん、少女漫画版801ちゃんを描いている仁先生と編集が入り乱れてのBL絵対決もおおいに笑いましたよ。