百合星人はやっぱり幼女がお好き - 百合星人ナオコサン(2)



百合星人ナオコサン(2)/kashmir(Amazon)
ネコにテルミン(作者サイト)


ヤオイ星人がゲイの男性ではなく、やおいやBLを好む女性体であるのと同様に、百合星人のナオコさんも本人が百合な女性とは限らないのです。
少年同士をカップリングしたりBL本を読ませたりするヤオイ星人ほどは積極的ではないものの、ナオコさんが読む同人誌は百合で、百合はお好きな様子。
でも、ナオコさんが好きなのは幼女だよ。幼女。
いや実は、幼女と百合の合わせ技なのかもしれません。そうは見えないけど。



そんなこんなで「百合星人ナオコサン」の2巻です。セカンドインパクトですよ。
いやぁ、相変わらず面白い!
どちらかというとシュール・ナンセンスで、好きな人にはとことん堪らないタイプのギャグ漫画です。
タイトルの「百合星人」から百合漫画を連想させますが、百合漫画じゃなくて幼女漫画です。幼女。
ナオコさんの一番の関心は幼女で、所狭しと幼女が溢れています。
でも、いかがわしいわけじゃ…ないとは言い切れませんが、エロではないので安心だね。(何が)
それに百合要素が丸っきりないわけじゃないですし。
メガネとか、ヤオイ星人のアヤコさんがナオコさんを気にしてたりとか。アヤコさんがナオコさんを見る目は百合よりはやおい・BL的ですが。



「ナオコサン」は幼女分が非常に多く、ネタにエッジが効いています。
ナオコさんはある意味天才で、作者のkashmir先生は天才だと思うのですよ。
発想が天才的すぎる。
例えば、一般尿と幼女尿には厳密には差はないそうで、言われてみれば当たり前のことなんだけど、幼女尿を分けて考えるなんて発想がすごいのです。
あれだよ、ヒトとサルの遺伝子情報は近いとか、どの生物も構成している元素自体はほぼ同じとかそういう差なんでしょう。幼女尿と一般尿。


こういう発想や、幼稚園の防犯に回転砲台などあり得ない場所にあり得ないものがあるといったネタが天才的。
ナオコさんのズレっぷりが面白いわけですが、会話が一応成立しているあたりズレは半歩くらいなんじゃないかと思います。
アヤコさんは常識人っぽいのでナオコさんがズレている気がしますね。
そもそも百合星がおかしいのかもしれないけど。



幼女を登場させる漫画はよくありますが、モブキャラの大半が幼女、またはショタでワイワイやってるのは中々ありません。
これだけ幼女が出てきていて、レギュラーのロリっ子は彩ちゃんくらいなんだよなぁ。
彩ちゃんはかわいい女の子で模範的なツンデレですが、周囲の環境(というか作品設定)がおかしいので、ベタさが逆に際立っていてかわいさが増してます。



人は笑いのツボがそれぞれ異なるので、ギャグ漫画は好みが分かれるものです。
「ナオコサン」はネタからして一般人受けはしにくいのですが、訓練されたオタクでツボに入ったならば堪らない面白さとなります。
ネタは狭ければ狭いほどツボった時に面白く、セリフのひとつで笑えるくらいになるものですから。