真・業魔殿書庫の2008年漫画5選【少女漫画・女性誌編】

引き続きまして、少女漫画・女性誌の漫画で今年特に面白かった作品を5作品ピックアップ。
こちらも少年誌・青年誌編と同じく、新連載、最終回、印象に残る展開などを選出基準としています。

ちはやふる



ちはやふる/末次由紀(Amazon)
 →2巻レビュー


今年一番熱かった少女漫画は「ちはやふる」!異論は認めたくない!
競技かるたの漫画で、才能のある主人公がそれでも才能だけではどうにもならない壁にぶつかり
、仲間や周囲の人達と共に乗り越えていくのが熱いのです。
1巻でプロローグとなる小学生編に丸々一冊分かけ、その後の高校生になってからの展開は深みを増しているといえましょう。
個人的には肉まんくんがチームメイトになったこと、単行本にはまだなっていないのですが都予選終了後のことが好きすぎる。

恋の日記少女



片恋の日記少女/中村明日美子(Amazon)
中村明日美子オフィシャルサイト(作者サイト)


2008年に注目度が上がりブレイクした作家さんといえば、その一人に中村明日美子さんが挙げられます。
素晴らしいBL漫画である「同級生」や、エロエフの短編集「2週間のアバンチュール」も好きなのですが、私には「片恋の日記少女」。
エロエフでちょこちょこ読んでいたものの、初めて購入した明日美子さんの単行本なので思い入れ補正が入ってます。
色気のあるエロエフ掲載作品とは違った、爽やかな少女漫画の短編集でありながら内容は、オカマだったり娘くらいの女の子だったり父親の片想い相手だったりと、どこかに捻りが効いているのが良いです。
引き込まれる。

坂道のアポロン



坂道のアポロン/小玉ユキ(Amazon)
小玉ユキ_silo(作者サイト)


小玉ユキ先生の作品はどれも私にとっては外れがなく、初の2巻越えとなる「坂道のアポロン」もやはり面白い作品でございます。
60年代の九州を舞台に、東京から越してきた少年・薫と、不良とされる千太郎のお話。
対照的な2人で一緒にいるタイプではないものの、ひょんなことから一緒に音楽をすることになる友情。そして、薫の片想いの相手が千太郎に恋していて、千太郎は先輩に、先輩は千太郎の兄貴分に、という片想いの連鎖が面白いのです。
2人とも家庭環境に訳ありなのも見どころですね。

そこをなんとか



そこをなんとか/麻生みこと(Amazon)
 →1巻レビュー


水商売を経て弁護士になった楽子の、弁護士漫画。
弁護士が監修に入っており、わかりやすく面白い。
新米で人情派ならっこと、クールな先輩弁護士、事務所のボスといった面々が依頼を受けて弁護をしていくのですが、凶悪事件よりは身近な事件が多いので親しみが持てる内容になっています。
法廷よりも原告・被告のその周辺の聞き込みが多くて面白いハートフル弁護士漫画。

駅から5分



駅から5分/くらもちふさこ(Amazon)
 →2巻レビュー


くらもちふさこ先生の漫画は初めて読んだのですが、立ち読みで読んだこの漫画に1話分でやられました。
駅から5分の町を舞台とし、時系列はバラバラ。
他の話で出てきた人物が、また別の話で登場し、次々に世界観が繋がり広がっていくのが圧巻。
時には以前語られた話を別の側面から描くこともあります。
1話1話がまた単体でも面白いんだ。




こうやってみると、BELOVE、メロディ、flowers、コーラスと読者の想定年齢層が高めなラインナップになりました。
女性誌の漫画を積極的に読むようになってきたのですが物凄く面白い作品が多いです。
FEEL YOUNG、YOU、Kissあたりの作品も好き。