\やべぇ/ - はるみねーしょん(1)



はるみねーしょん(1)/大沖(Amazon)
ダイオキシン(作者サイト)


この4コマは \ やべぇ /



笑いのツボは人それぞれ千差万別なのでギャグ漫画は好みが大きく分かれます。
とはいえ、ツボにハマるとやばいギャグ漫画はあるもので、すごい漫画は多くの人のツボを突くのです。
この「はるみねーしょん」もそんな漫画のひとつといえましょう。



大沖さんの初めての単行本である「はるみねーしょん」は実にシュール。
宇宙からの転校生・はるみと、友達のユキとかじゅの3人の掛け合いで淡々と進んでいきます。
はるみの宇宙人らしさと言ったら浮遊していることで、それ以外はどこかズレた地域の人という印象です。
ゆるいはゆるいのですが、和むとかそういうことはなく、淡々と不思議な4コマ。


というのも、作者の大沖さんは鬼才というべき作家で、常人離れした発想のネタを連発してくれます。
はるみの発想がちょっとズレたものから、ぶっ飛んだものまで、ユキ達よろしく読者としても予想外の発言に唖然とさせられるのです。
あと、はるみはダジャレ好きやね。



ただ、シュールなギャグゆえに決して万人受けはしないネタも多いと思います。
前述したように笑いのツボは人それぞれですし、事実私も全部のネタが笑えるわけではないですが、たまにとんでもなくヒットして腹を抱えて声を上げて笑ってしまうネタがあるのです。
ギャグ漫画はそれが重要。
占いの回とか、ファミレスでのタバコのネタとかツボったですよ。あとジェットネタはどれも好き。


友人宅で大沖さんの同人誌の読ませて貰った時に、人前にも関わらず腹を抱えて笑っておりました。
3人でいて3人とも、1冊読むごとに1回は笑いを堪えられなくなっていた程度の破壊力。
二次創作もオリジナルも面白かった。



ネタの系統はシュールですが、よく考えると設定自体は妙に捻ったところもないので実は万人に薦められるかもしれません。
宇宙人設定を強く出していないネタでも十二分に笑えるから恐ろしい。