人外・ヤンデレだらけの旅館ラブコ…いや、アクション漫画 - 唐傘の才媛(1)



唐傘の才媛(1)/緋鍵龍彦(Amazon)
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緋鍵龍彦先生の初の一般向け単行本である「唐傘の才媛」が待望の発売なのですよ。
女の子はもちろん(外見は)可愛いですし、性格はアレでお話も面白いので、電撃黒マ王を毎号楽しみにしています。



お話は、追われ逃げてきた揖宿六助が山奥の旅館に辿り着き、勝手にくつろいでいたところを女将にしばかれて、何だかんだあって美女・美少女達と旅館で生活することになった、というお話。
これだけだと旅館ハーレムものに見えますが、そんな生易しいものじゃ断じてねぇ。
その旅館・細縁亭はただの旅館ではなく、人外の棲む旅館だったのです。
よく考えると”縁が細い”って名前も縁起でもないですね。


勝手にくつろいでいた、つまり無銭滞在ってことで六助に人外のものをけしかけてしばいた女将・紅は魔女。
そもそも六助が逃げ込んだ理由が、恋人の乙女から逃げてきたというものなんですが、彼女がまたアレでして。
すごく可愛くて性格も良く、六助にとって初めての春、このチャンスを逃したらと思うともったいなくて邪険にできないのですが、彼女は実はヤンデレ
好きな相手はメスで切り刻んで、内臓を愛でたい性癖の持ち主なのです。
可愛いんだよ、可愛いんだよ!
紅の魔方陣で、その中なら切り裂いても死なないという性癖を満たす条件が整ってからの彼女の輝きっぷりときたら!
可愛いんだよ、可愛いんだよ!
でも、その性癖とヤンデレなので羨ましくはないです。描き下ろしを読んでますますそう思いました。
”殺され萌え”というものも聞いたことがあるのですが、業が深い好みですね…。



ファーストコンタクトがあんなだったので六助と紅は相性が悪く、何かと小競り合いをしています。殺す勢いで。
その仲裁役として、魔女よりもさらに上位である神でオーナーのマリーさんが登場し、六助と紅と乙女の関係が変化したりと、主人公とヒロインのドタバタというパターンではない展開を見せてくれます。
あと、人畜無害な貧乏くじポジションとして仲居で猫又の九重がメインキャラ。
連載が季刊誌ということもあって1話あたりのページ数も多く、毎話のように変化・進展があって読み応えがあるかと。
個人的にはマイペースで褐色銀髪なマリーさんがお気に入りでございます。