レンズのむこう
作者が同人誌で出していた漫画と
コミックハイに掲載された漫画を収録した単行本で、
短編集タイプの構成になっています。
作者自身が大の眼鏡っ娘好きということで、
実に8本中7本の漫画に眼鏡っこ(ウチ一人は男)が登場します。
最近、放蕩オペラハウスさんの影響で眼鏡属性が覚醒しつつあるので実に危険だ。
内容的にはエロ有りの一般漫画といった感じで、
かなりニヤニヤさせられるもので、布団の上で転がってしまいました。
作者自身、こっぱずかしくて身もよじれんばかりの状態になる「くねくね漫画」と言っていますし。
全編、適度でしすぎではないベタベタ度合いで、葛藤やら愛情に溢れていて、
正直堪りません。
どの漫画も素晴らしくツボをついてくるのですが、
なかでも8編中2編が続き物の百合漫画でど真ん中でした。
同棲しているある百合カップルがいると思いねぇ。
街中で片方が元カレと再開したのですが、
その夜にもう片方が色々考え込んでしまって、思わず咬んでしまった。
で、逃げ出してしまう。
こういう心の動きや、それによる展開こそが百合漫画の醍醐味ですよ!
その後の展開も含めて堪りません。
咬んでしまったから自分も咬んで欲しい、と。
ああもう!百合は良いなぁ!
惜しむべきは、元カレという男の影かチラホラしていることと、
この本全体のことになるけれども、キャラの書き分けが正直上手くなく
各話の1ページ目で「このキャラは前の話のキャラ?」と思ってしまうことが数回あったこと。
実際、続き物の話もあるのでちと引っかかりました。
それでも心をざわつかせる良作恋愛漫画には違いないので、
好きな人にはオススメできる逸品です。
この本の最大の和みポイントは、
冷たい手で触られて毛を逆立てている猫でした。
- 作者: 日坂水柯
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2006/04/28
- メディア: コミック
- 購入: 6人 クリック: 41回
- この商品を含むブログ (53件) を見る