ひとひら(2)
自分に自信がなく、緊張すると声が出せなくなる少女が
成り行きで演劇研究会に入部してしまうお話。
演劇部と演劇研究会の二つが存在する高校において、5人しか部員のいない演劇研究会に所属し
文化祭での演劇対決で主役を演じることになった主人公・麦の成長を描いているのがこの2巻。
合宿で部長の野乃と口論するものの、
野乃の自分の意思を貫きながらも麦のことを思いやっていることが伝わり、
自分を変えるために逃げずに演劇をすることを決意するあたり、
この作品のテーマであろう部分がしっかり作ってあって非常に好感がもてます。
口論後に逃げだした後に
探しにきた同級生の男子・甲斐とのやりとりや、
それ以降の甲斐を見ていて、青春だなぁと思って読んでおりました。
とはいえラブコメに至る気配はないですけど。
麦の成長がメインテーマですが、
演劇研究会の部長・野乃と演劇部部長の榊の関係ももうひとつのテーマといえるでしょう。
というか私にとってはこちらがメインテーマ。
百合要素も垣間見られるし、と思ってしまう私は病気です。
二人は演劇部に所属していたのだが、野乃の喉に異常が出てから意見が対立。
病気を治すことに専念しろという榊と、あくまでも高校生活は演劇をやり続けると主張する野乃。
野乃は自分が演劇をやる場として演劇研究会を立ち上げ、二人の仲はこじれたまま。
ひょんな出来事から倉庫に閉じ込められた二人ですが、
大声を出す野乃を心配する榊。
そして声が出なくなってしまった野乃(また出るようになるが)に
「そんなだから友達だってできない」という榊。
友達くらいいると紙に書いた名前。
対立しながらも相手を思う関係と、
文化祭での勝負に負けたほうがなくなる演劇研究会と演劇部。
研究会の演劇に突入する次巻も目が離せません。
- 作者: 桐原いづみ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2006/05/12
- メディア: コミック
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