終わりの始まり - ハチミツとクローバー(9) ★★★★★★



ハチミツとクローバー(9)/羽海野チカ(Amazon)


今連載中の少女漫画で一番続きが読みたいと思う作品は「ハチクロ」です。
実に約一年ぶりの新刊。
この本は「ネタバレしたくない」というような内容でしたので、可能な限りネタバレ無しの方向で。


私の仕事で使っているUSBメモリにはウミノクマのキーホルダーが付いていますが、職場の女性数人は分からなかった模様。
少し悲しかった。



昔のコメディ色が強く居心地の良さを感じさせる話が大好きで、真山が就職してからの展開も大好きで、深夜まで一気読みした記憶が鮮明に残っています。
山田の報われない恋愛に切なくなりながらも、山田は可愛いなぁとか思ったり、真山や野宮に軽く殺意を覚えたり。
竹本が自転車で旅立った話を読んだ時には自分の「今」の在り方を考えてしまったり、と影響を受けやすい私がモロに影響を受けまくったりしているくらいに好きなのです。



コメディ部分はもちろん大好きでシリアスな話も好きな作品なのですが、今巻はシリアスメインで今までに輪をかけて、重い。
森田兄弟の過去からの因縁も重めな話なのですがそれも薄れてしまうくらいに、「終わりの始まり」の事故は衝撃的なもので、胸にグサリと来ました。
描写が痛々しく、周りの人物の考えや行動に考えさせられ、読んでいて感じた感情を文章にできない自分の語彙の貧困さが情けなく思います。
胸が締め付けられるような思いでページを捲り、ズンと何かが残るような読後感が残りました。
早く続きを読みたくて仕方がありません。




本編の大筋の流れにあまり関係ないコマで印象に残ったのがこれ。
就職してからというもの、友人に会う機会が減ってしまうのは仕方のない部分もありあますが、寂しい。
昔ながらの友人とのたまの飲み会が非常に心を癒してくれますが、数ヶ月に一回くらいしか参加できないのはツライです。



ハチミツとクローバー (9) (クイーンズコミックス―コーラス)

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