宵闇眩燈草紙(7)



宵闇眩燈草紙(7)/八房龍之助(Amazon)


「宵闇」完結。
オビにも”ひとまずの終幕”とありますし、八房先生もあとがきで書いているように明確な「メインストーリー・主人公がない」漫画なので、またフラッと短編や再開を期待しつつ。



オカルト設定好きな私(知識はないですけど)には、ハマらないワケがない良漫画でございました。
キャラ設定、人間関係、舞台設定、作品の空気感などなどツボにハマる人には堪らないものがあり、私もツボりまくりでして。
ま、勿論全部が全部好きなエピソードというわけでもなく、イマイチと感じるエピソードはありましたけれど。


7巻は、6巻を丸々一冊使っていたアメリカでの虎蔵メインのエピソードの続きから収録。
このアメリカのエピソードというのが個人的にはイマイチでした。
理由として、これまでの雰囲気と大きく異なっていたというのと、トンデモ展開といって差し支えないようなハチャメチャな展開が肌に合わなかったのかもしれません。
4巻の妖怪大戦争じみた展開は好きなのですが、舞台の違いによるところが大きいのでしょうか。
そのあとの京太郎と椎名さんのエピソードは好きなので、やはり東洋、特に日本が舞台というのが重要なファクターなのでしょう。
しかし、何でもアリな漫画として見ていたはずなのに、舞台だけでこうも受ける印象が変わるとは。



改めて読み返してみると、とりとめのないそれほど長くない話にこそ魅力を感じます。
あと、あとがきやらの手書きの文章に味があって、私の友人など電撃の瓶詰の「宵闇草紙抜き読みの一席」をまとめて発売して欲しいとよく言っていますが、まさにそう思います。
まとめて、商業誌で発行して欲しいですよ。



宵闇眩燈草紙 (7) (Dengeki comics EX)

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