[秋田書店]鉄のラインバレル(5)
やはりロボットモノは熱い展開があってこそで。
主人公の性格が悪くてイライラしたりするものの、設定やストーリーはなかなか作りこまれているし熱い展開も多く、この「鉄のラインバレル」はもう少し評価されてもいいんじゃないかなぁと思うのですが。
主人公の早瀬浩一の性格が問題なんでしょうか、やっぱり。
主役機であるラインバレルもカッコイイのに。
浩一が過去に事故に巻き込まれていたり幼馴染の死を経験したりと、ロボットのパイロットとなる主人公としてのお膳立てには遜色はありません。
世界征服を目論む「加藤機関」とそれに対抗する「JUDA」との対立とわかりやすい構図ながら、加藤機関の政界征服が額面通りのものではないということなど捻られている風。
1体のマキナ(11体しか存在しない未知のロボット)に対し、1人のファクター(マキナと命を共有するパイロット)であるはずが、4巻のラストで浩一以外の人物がラインバレルを呼び出すという衝撃的なヒキで続きが気になって仕方がなかったものです。
で、5巻。
ヒロイン・城崎絵美の秘密をを知り、自分が肩に背負っているものを明確に認識した浩一。
「守ってやる!」発言と、この作品の名台詞「どうすればいいかじゃない、どうしたいかだ」のあたりは非常に熱い展開で、身体が奮えました。
私はいち読者として、この5巻でようやく浩一は名実ともに、ラインバレルのパイロットに、そしてロボット漫画の主人公になったように感じるのです。
- 作者: 清水栄一,下口智裕
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2006/12/20
- メディア: コミック
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