ククルカン 史上最大の作戦



ククルカン 史上最大の作戦/高田慎一郎(Amazon)


最近、1巻から5巻までまとめ買いしました。
この漫画、面白いですわ!



東の大陸との連絡が途絶えて7年、様々な方法で海峡を越えようと試みたが帰る者はおらず、「東の海峡を越えて大陸を調査する」ために編成された「東方航空旅団」。
その旅団を舞台にした軍隊ものの漫画です。


とはいえ、普通の軍隊漫画と違い、戦闘らしい戦闘は少なく、
戦闘する相手は、年に2回の「アクエリズ」と呼ばれる”骸骨兵”からの防衛戦のみ。
そこらへんが普通の軍事ものに抵抗がある人でも楽しめるんじゃないでしょうか。



作者曰く「恋愛漫画」であり、私はそう思って読んでいます。
戦闘が少ないこともあり、メインとなるのは日常的な場面であるのは必然です。
訓練、訓練・戦闘後の負傷の治療、隊員同士のイザコザ、休暇などなど、軍人のドタバタの日常が魅力。


中でも「恋愛漫画」として、「エロ魔王」(作中で昇格していきます)の異名を持つ主人公のリプトンと、男装して軍隊に入ったリプトンと同室のつばさの、二人の関係が作品としての主軸。
リプトンを追って軍隊に入ったミュールや、つばさと3年前に離れ離れになった友也を絡めた恋愛模様は、メインキャラ二人がかたや「エロいけど実際の女性関係には弱い」、かたや男装と中々進展しませんがそれが良い感じ。
それも、4・5巻で大きく動いて先が楽しみです。
一途に一人を想う娘に弱い私はミュールを応援していますが、展開的に難しいよなぁ。
リプトンの果報者め!



そして何より、この漫画の個人的見所といえば、新兵から大佐まで参加して軍隊を挙げてまで行われる「覗き」。
定期的に、男性の新キャラが登場すればほぼ確実に、行われるこの覗きイベントが良すぎます。
大々的、かつ戦略的に、実弾が飛び交い、戦車や航空機すら持ち出す、男と女の攻防のあまりにもおバカなノリが堪りません。
男はみんなエロなのですよ。



最新刊の5巻での、東の大陸、スフィアの向こうの人間の登場や、謎の船・ケツァルコアトルの登場でストーリーとしても大きく動き、また、つばさの秘密がバレたりと先が気になって仕方がありませんよ。



メガテニスト(最近の作品はまともにプレイしてませんけど)として”ケツァルコアトル””テスカポリトカ””グクマッツ”という単語、メガテンの悪魔が思い浮かびますし、あまり気にしないようにしていたのですが、
「アステカと何か関連が?」のセリフでこの漫画の世界観や時代考証が気になって仕方がなくなってしまいました。
このあたりは、あんまり考えない方が楽しめると思うんですけどいかがなものでしょうか。