「スズナリ!」最終回! まんがタイムきららMAX 5月号
今月のきららMAXは、表紙が表紙だけに通勤中の電車で読めず困りましたよ。
さて、今月号で石見翔子先生の「スズナリ!」が最終回です。
大好きな漫画だけにとてつもなく、寂しい。
甘々でベタベタ、イチャイチャしていた百合を展開していた「スズナリ!」。
楓を「おねいちゃん」と慕い、甘えるネコミミ少女の鈴が可愛い。
詳細は以前に、1巻のレビューをしていますのでそちらを参考頂ければと思います。
以下、ネタバレを含みます。
単行本派の方はご注意ください。
そんな甘ったるい展開を見せていたこの漫画ですが、別れをほのめかす描写も初期からありました。
そして、それは3月号で実際のものになってしまった。
楓に必要とされなければ、存在できない---
翌月の4月号では、既に当たり前になっていた『鈴が一緒にいる日常』から鈴がいなくなった生活。
いなくなったことどころか、鈴の存在すら忘れてしまった日常。
それでも痕跡だけは残り、誰の物ともつかない服などとともに、『誰かがいた』という感覚は残る。
楓は、思い出せない喪失感と、胸の痛みを覚えるのでした。
そうして今月号、最終回。
写真からも消えてしまっていた、鈴。
何かを忘れているという感覚だけが残り悩む、楓。
ひとつ残されたお守り。
その中にあるものにより、蘇る幼少の頃の記憶。
過去に鈴は、本当の姿で過ごした日々を誰からも思い出され無いことを代償に、願った。
今、楓は、鈴と過ごした日々を鈴の記憶から消失してしまうことを代償に、願う。
思い出があり永遠に逢えないよりも、一緒に過ごした日々が思い出されることはなくとも、また一から一緒に歩いていく。
選んだのはそんな道。
今までずっと示されていた『別れ』から、ハッピーエンドは無いと覚悟していましたが、このラストならば予想していた「お別れEND」よりも救いがあるもので、よかった。
記憶を無くした鈴の「おねいちゃん?」のセリフが異常に切なく、ラストの1ページはもうヤバイ。
泣けます。
終わってしまうのは悲しいですが、終盤のシリアス展開は個人的には納得いくもので、締めの1ページは素晴らしいものでした。
単行本2巻が待ち遠しく、次号から石見先生の新連載が始まるとのことで、そちらも楽しみです。
■過去レビュー
○無垢なネコミミ少女が堪らない百合漫画 - スズナリ!(1)
- 作者: 石見翔子
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2006/09/27
- メディア: コミック
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まんがタイムきらら MAX (マックス) 2007年 05月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2007/03/19
- メディア: 雑誌
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