アワーズプラス休刊号感想

アワーズプラス、休刊号発売です。


単行本の広告ページの「全タイトル1巻完結で買いやすい!!」のアオリが切なくなります。
「一挙2話掲載」な作品が3タイトルあるのが、切なさ倍増。
凄い面白い雑誌なだけに残念で仕方がないなぁ…
あんまり読んでいませんでしたが「超人ロック」の雑誌クラッシャーぶりは健在ですね。



くらしのいずみ / 谷川史子
今回は戸籍だけの夫婦のお話。


中学から仲の良かった男女が、とある理由で形としての結婚をしました。
お互いにそれぞれの仕事で別々の場所に住み、ひと月に2度ほど会う紙の上での夫婦。
妻が、酔って行きずりの男と一夜を供にしてしまったことで、特別に意識をしていなかった夫を意識するお話です。


「見えていなかったものが、ふとしたきっかけで大切だと気付く」系統の話ですが、良いなぁ。
形だけの夫婦、という関係も新鮮でしたよ。


単行本の予定はまだありませんが、本誌にて掲載予定があるそうで楽しみ。



■成城紅茶館の事情 / スエカネクミコ
2話掲載の作品です。


いわく付きの紅茶を飲んで、異常な体質になってしまった紅茶館の面々の漫画。
主人公は紅茶を飲むと女になり、トイレで出すと男に戻る体質です。


男の時の友人に女体化がバレて迫られたり、片想いしていた後輩がガチレズで、女体化した姿の方で好かれ迫られ、胸を露わにされて攻められておしっこ漏らして男に戻ったり。


こうやって書いてみるとかなり無茶な漫画だな、この漫画。



■いちごの学校 / きづきあきら+サトウナンキ
教え子に手を出して、孕ませて、学校を辞めた教師と女子生徒のお話。
2話掲載です。


元教師、元教え子の夫婦で赤子一人、相手を思いながら生きている家族。
強く、慎ましく生きる夫婦に見えますが、そこはきづきあきら先生。
これまでの回にも、きづき節ともいえる描写は多くありました。
今回では、今を生きる二人の場面に、教師と生徒の時の付き合っていた頃の回想が入る流れ。
回想は、他の教師がいるところで妊娠が発覚した時のこと、その後の学校での教師の壱悟に対する対応へ。


さらにそれだけでは留まらず、掲載分ラストでの妻のくるみの選択は-----
続きは単行本で書き下ろしで完結です。
この後の展開で、胃が痛くなるような展開を予想してしまうのは必然。


ここまで読んで”あの目”を意識して読み返してみると、何ともいえないものがあるなぁ。