男爵校長あっての萌え4コマです。 - 男爵校長(2)



男爵校長(2)/(Amazon)


「…堂々の大団円!」というオビを見て一言、「マジで!?一年半以上待って出た2巻でコレかよ!終わるの早いよ!」と思ったものです。
現在は「男爵校長DS」と改題して「コミックハイ!」で連載中。
「ハイ!」はここ数ヶ月読み逃しているので焦りましたよ。



萌え4コマなんです


この漫画は、猿に奪われた生徒の鞄を取り返すことができなかった校長が校長を辞め、カツラを被って男爵校長となった学園4コマギャグ漫画。
生徒達と、男爵校長と教師、その他大勢の変なキャラ達によるギャグ漫画です。
何と言うか説明しようとすると、説明しにくい漫画だなぁ。



校長が男爵校長になった、という始まり方からしてこの漫画のネタはストレートなギャグではなく、変化球なギャグです。
シュール……うーん、シュールと言っていいのだろうか。何か少し違う気がする。
男爵校長に関しては出オチですね。


この漫画、もともと「もえよん」に連載されていた漫画なので萌え4コマなんですが、多くの萌え4コマに見られる「ストーリー重視、オチは緩め」という4コマ目に比べて、4コマ目の”結”のオチが強烈に感じられます。
効果線、とりわけ集中線が多く使われているからそう感じるのかもしれませんね。
出オチというかお約束のような男爵校長の登場も、2コマ目か3コマ目に登場し、4コマ目は一本の4コマのオチとして使われています。
その為、普通の4コマ漫画としての面白さも十分備わっていると言えます。
ただ、ネタは上記の通りで、合う合わないが分かれるところではありますが。



萌え4コマらしく、この漫画の主人公は女子高生のアリカさんであり、メインキャラはアリカさんとその友達の女の子です。
萌え4コマはキャラの個性で成り立っている部分も多く、2巻ともなればキャラ性は確立されて自由に動き回る楽しさがあります。
アリカさんがドナさんの代わりにラジオに出るという役割の交代や、クールな弦音の意外な一面を見せる話も、だからこその面白さがあるというもの。
あ、別に4コマに限らないか。



■萌え漫画は男性キャラも重要な要素…ですよね


萌え系の漫画、とりわけ萌え4コマにおける男性キャラは、当然ながら女性キャラよりも少ない傾向にあります。
ただし、その少ない男性キャラは強烈な個性を持ち、とてつもない印象を与えるキャラも少なくはありません。
そうした”強烈な男性キャラ”の存在が、勿論例外はありますが面白い萌え漫画のひとつの要素でしょう。
この漫画の男性キャラは強く印象に残るキャラです。


パッと見、見分けの付かない青井先生と赤井先生。
その両先生の「○○!?男爵校長が、○○校長に早がわり!!」のセリフとともに登場する男爵校長は、「これが『男爵校長』という漫画のネタだ!」と言わんばかり。
作品タイトルにもなっている男爵校長ですが、毎回は出てこないのがちと切ない。
毎回出てきてもいいのに。


あとは、割とよく出てくる男性キャラの宇宙商人ブッピンですが、個人的にはあんまり好きじゃないなぁ。
宇宙人ゆえの感性と行動が合わないのか。
はたまた、”萌え”というオブラートを取っ払ったネタを、あのヴィジュアルのキャラがやることが肌に合わないのか。
…別に戻ってこなくてもよか(ry



■おまけページがいいなぁ


2巻のおまけページに、発売記念ペーパーが掲載されています。
コレ、いいなぁ。
書店特典のペーパーではないと思うのですが、こういった配布物はお目にかかれないことも多いので収録されているとすっごい嬉しいものです。
各書店の特典のペーパーは難しいだろうけど、漫画専門店のフリーペーパーに載っている漫画なんかは単行本になると非常に嬉しいのですが、いかがでしょうか。



折り返しに書いてあり裏設定として生きている、ドレスやセクシーな格好をするハメになってイヤがる、という設定。
話に合わせて色々な格好をすることがあるのは、個人的に密かな楽しみでした。
裏設定、ということであれば、そのあたりは今後も期待が持てるということですね。



男爵校長 2 (アクションコミックス アクションコミックスもえよん)

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