大人から子供まで楽しめる友情漫画 - えんまちゃん
転校してきた少女は地獄からやってきた、閻魔大王の娘・えんまちゃん!
■この漫画は友情漫画です
地獄の倉庫にあった9つの「悪玉」を人間界に逃がしてしまったえんまちゃん。
悪玉は人間に憑くことで、その人間に色々と悪事をしでかす様にさせるもの。
責任を持って悪玉を封印・回収に来たのが、えんまちゃんが人間界に来た目的です。
しかし、そんな話をクラスメイトも先生も信じるわけがありません。
えんまちゃんに学校案内をしている、えんまちゃんの一ヶ月前に転校してきた少女・静ちゃんも話は信じられないものの「お友達になりたい」と言います。
その夜、えんまちゃんの悪玉集めの最中に偶然会った静ちゃんは、悪玉を目の当たりにし、えんまちゃんの話を信じるとともに友達になるのでした。
そんな感じで、閻魔大王の娘のえんまちゃんと人間の少女の静ちゃんが友情を深めつつ成長し、他のクラスメイトをも巻き込み友情の輪を広げつつ、悪玉を集める漫画です。
人間界の常識に疎い部分があり、少女らしさにも欠ける直情的なえんまちゃんと、内気で歳相応の少女らしい静ちゃんの二人は見ていて微笑ましく、友情を深めかけがえのない大切な友達になっていく様は心温まります。
それだけに、悪玉を集めきったら帰らなくてはならないえんまちゃんと、”ある措置”を伴っての別れであると知った静ちゃんの悲しみは大きい。
大切な友達を離れたくないのに別れなくてはならない関係に、感情のままに泣ける子供だからこそのストレートさが良いです。
■それでも百合妄想をしてしまう
そして、”少女二人の深い友情”とくれば、百合妄想をしてしまう百合オタの私。
狙ってか偶然なのかはわかりませんが、この漫画は所々に百合妄想を加速させる要素をふんだんに含んでいるのも事実。
悪玉に憑かれた少年が二人の関係を茶化す嘘をついたり、クラスメイトが二人はデキてるんじゃないかと思っている風なコマがあるのも加速材料です。
いつでも一緒の二人は大切な友達だから信頼し、やがて訪れる別れに不安になります。
何も知らない頃に無邪気に遊んで、別れを意識してよそよそしくなって、泣きながら本音をぶつけ合う…妄想せずにいられません。
可愛らしい絵柄と、悪玉の悪事が基本的に子供じみた悪事だったり、そしてなによりテーマ的に、このまま子供向けの漫画としても通用すると思います。
それでいて、大人もホッとする優しさを持った漫画です。
えんまちゃん (アクションコミックス COMIC SEED!シリーズ)
- 作者: かがみふみを
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2007/05/28
- メディア: コミック
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