その感情は百合 - 乙女ケーキ



乙女ケーキ/タカハシマコ(Amazon)


タカハシマコ先生の百合作品集「乙女ケーキ」。
百合姉妹百合姫に掲載された作品と書き下ろしを1篇収録しています。
装丁が渋いのが内容に合っていていいなぁ。



百合姫で読んだ時にも思っていたのですが、タカハシマコ先生の百合漫画は「気持ちが通じてイチャイチャ」ENDが少ない。
友情以上恋愛未満で気持ちを伝える前の段階や、思い人がノンケで片想いといったものが多く、少女のより深い感情を描いた作品は少女漫画的な演出と相まって、百合漫画ならではの魅力を持っています。



「思いを伝える」作品は明るい印象を画面からすら感じます。
そうでない作品は、気持ちを伝えることをしない作品は往々にそうなのですが、文学色が強いですね。


その”文学色が強い作品”を表すのにしっくりくると感じたのが、あとがきで書かれていた、

「この感情は百合だ。」


この言葉は、私の中にスーッと入ってきました。
端的な表現が的確すぎる。


気持ちが通じ合って女の子同士が付き合うものは勿論、片想いで悩んでいたり、そこまでいかない友情であっても、その感情が百合だと感じたならそれは百合。
その感じ方に個人差があるので、百合の定義は人それぞれたる所以なんでしょうね。


思わぬところで良い言葉に出会ったので、今後の記事を書く時なんかに使わせて貰おうっと。



各作品の感想は後日また別途書きます。



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乙女ケーキ (IDコミックス 百合姫コミックス)

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