その感情は百合 - 乙女ケーキ
タカハシマコ先生の百合作品集「乙女ケーキ」。
百合姉妹や百合姫に掲載された作品と書き下ろしを1篇収録しています。
装丁が渋いのが内容に合っていていいなぁ。
百合姫で読んだ時にも思っていたのですが、タカハシマコ先生の百合漫画は「気持ちが通じてイチャイチャ」ENDが少ない。
友情以上恋愛未満で気持ちを伝える前の段階や、思い人がノンケで片想いといったものが多く、少女のより深い感情を描いた作品は少女漫画的な演出と相まって、百合漫画ならではの魅力を持っています。
「思いを伝える」作品は明るい印象を画面からすら感じます。
そうでない作品は、気持ちを伝えることをしない作品は往々にそうなのですが、文学色が強いですね。
その”文学色が強い作品”を表すのにしっくりくると感じたのが、あとがきで書かれていた、
「この感情は百合だ。」
この言葉は、私の中にスーッと入ってきました。
端的な表現が的確すぎる。
気持ちが通じ合って女の子同士が付き合うものは勿論、片想いで悩んでいたり、そこまでいかない友情であっても、その感情が百合だと感じたならそれは百合。
その感じ方に個人差があるので、百合の定義は人それぞれたる所以なんでしょうね。
思わぬところで良い言葉に出会ったので、今後の記事を書く時なんかに使わせて貰おうっと。
各作品の感想は後日また別途書きます。
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○乙女ケーキ 「女の子と女の子って普通の恋愛より難しい 恋する乙女の複雑な気持ち。」【せなか:オタロードBlog】
- 作者: タカハシマコ
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2007/06/18
- メディア: コミック
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