本オタクと普通の女の子の恋物語、完結 - レモネードBOOKS(3)
レモネードBOOKS、最終巻です。
この漫画は、ビブリオマニアな彼氏・岩田くんと、普通の女の子の森沢さんの恋物語です。
山名沢湖先生の漫画は可愛らしくてどこかホッとして好きでして、この漫画もそう。
最大の特徴と言えるのが、彼氏の岩田くんがビブリオマニアで極度の本オタク。
本屋があれば入って万単位の買い物も少なくなく、図書館に通い、部屋には本が散乱。読みたい本は尽きない。
本のジャンルに偏見がなく、かといってこだわりがないわけでもない岩田くんの姿勢に、いち本好き(最近は漫画しか読めてないですが。)として羨望と親近感を感じます。
ハードカバーの文学書から、漫画、絵本、料理本やガイドブック、他の本好きキャラがアイドル写真集で自分の歴史がわかったり、本当に何でも読むようです。
とはいえ、本の内容のディープな話があるわけではなくて、本好きの生活や習性を楽しむのがこの漫画の面白さ。
本屋があったら入りたい、入ったら手ぶらでは出てこれない、本棚を買うお金があったら本を買いたい…
その気持ちは解りすぎるくらいに解って仕方ない。
3巻の「本を売ったことを後悔して、買い戻そうとする」のなんて、もの凄く!
私はそう思ってから本はなかなか売れなくなってしまったのですが、その話の最後のページには少しジーンときました。
僕、このままでいいんだね…
本好きの生態だけで終わらないのは、彼女の森沢さんが普通の女の子だからでしょうね。
本を通じて付き合うことになった、本好きと普通の女の子。
岩田くんは森沢さんに本をすすめはするけども、押し付けはしない。
森沢さんは部屋を片付けるようには言うけど、捨てたりやめろとは言わない。
本を通じて、新しい発見をして時間を共有して、良い関係で羨ましい。
極度の本好きの岩田くんの影響で、森沢さんは色々と本を読むようになったりしているのですが、本オタクにはなっていない距離感が良いです。
実際、オタクが恋人でもそこまで染まったりは…しないんでしょうね。よくわからんけど。
あと、岩田くんが引篭もって本ばかり読んではおらず、森沢さんとよく外出しているのが微笑ましい。
大学生だから、というのもあるんだろうけど、「恋人してるなぁ」って思えて。
まぁ、外出先でも本を読んでいるのはご愛嬌(笑
岩田くん以外にも本好きのキャラが多く登場するこの漫画。
最終巻であるこの3巻で、森沢さんの友達で本好きの女の子の朝霞さんに、朝霞さんの同僚の男が言った口説き文句がカッコ良すぎる。
いやもう、個人的に山名沢湖先生も好な漫画家の一人なので、この漫画も好きでしたよ。
登場キャラみんなが幸せな方向に向かった最終巻で、良かった。
- 作者: 山名沢湖
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2007/08/27
- メディア: コミック
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