印象の変化を感じる「らき☆すた」5巻
らき☆すた、5巻でましたね。
4巻がアニメの1話と同時期くらいだったので、なんとなくアニメ化後・初の単行本だと思い込んでました。
とはいえ、5巻収録分からがアニメ化してからの分みたいなのであながち間違いではないような。
■アニメの影響力を受けている自分を発見
巻頭カラーのspecialおまけや「くさい」ネタなどアニメから逆輸入したネタがあったり、漫画版は少なからずアニメの影響受けてる感じ。
私がアニメを見ているからですが、セリフが脳内で再生のは当然、アニメの間を無意識にイメージして読むようになってました。
あと百合ネタ。
ゆたかとみなみは、当初から百合な空気を纏っていて百合妄想を誘発。
さらにひよりが二人を見て百合同人誌を作り妄想しており、百合な印象はさらに強化されていたのは漫画版でもご覧の通り。
でも、こなたとかがみは特にそんな描写ないんですよね。かがみがこなたにツンデレなだけで。
しかし、アニメのせいでもう百合妄想してしまって仕方がない。
これは、「ゆたか×みなみ」の方でひよりの妄想が百合イメージを強化したように、アニメでの百合ネタが漫画版にフィードバックされて「こなた×かがみ」に見えるわけで、アニメの影響力は凄いなと。
らき☆すたのアニメはクオリティが高く、良くも悪く凄いものでしたから。
原作の購買や読者の印象の変化に影響を与えているのは間違いなさそう。
気のせいでないなら原作のキャラもアニメ版のキャラの印象に近づいているような。私の見方が変わっただけかなぁ。
■キャラ増えました
では、漫画版の感想へ。
5巻で真っ先に思ったことは、当初からのメイン4人以外の出番が増えたな、と。
表紙もみさおがメインですし。
かがみ・みさお・あやのグループ、ゆたか・みなみ・ひよりグループの出番がかなり増えて、こう、パティ、桜庭先生、天原先生がチラホラ絡む形。
共感を覚えるあるあるネタが基本なのは変わりませんが、性格の違うキャラが増えて組み合わせが増えて、ネタのバリエーションも増えています。
が、それ以上に、キャラや組み合わせが増えたことで新鮮な印象を受けるのが結構大きい。
4コマ漫画で長期化が進むと、マンネリ感をどうしてもストーリー漫画よりも強く感じてしまいます。
それがキャラが増えたことで軽減できていると思います。
ストーリー性の強くない4コマで、キャラの組み合わせの融通が効く作風、というのも働いて印象の変化を感じるんだろうなぁ。
あと、かなたの話がフルカラーであります。
単行本派の私にはアニメが先になってしまいましたが。
のんびりゆったりしている本編4コマと違って、ショートでこういうことをやってくれるのが良いです。
オチを付けてるのもこの漫画らしくて。
■オタク増えた
んで、オタクキャラ増えましたね。
こなたとそうじろうに加え、ひより、パティ、こう。
ライトオタも含めれば、かがみと黒井先生も。
一口に「オタク」と言っても、その楽しみ方が違っているのが面白いところ。
こなたやパティは「オタク作品や文化を享受し楽しむ」側で、ひよりは同人作家で「自分で創造する」側。
これがオタクの楽しみ方が全然違うんですよね。
ひよりのネタは作者の身近なネタらしく、をひよりがこなたとは違う意味で作者として動かしやすいキャラでしょうね。
どんどん出番が増えていっている。
上で「ライトオタ」と書いたかがみと黒井先生ですが、好きなものを人に語りたがるという点では立派にオタク。
かがみはラノベ、黒井先生はネトゲと野球(ロッテ)かな。
ディープ・ライトなオタクという違いもあるわけです、この漫画。
あと微妙にハマっているジャンルの違いにバリエーションを持たせているのがにくい。
日常ネタもありつつ、よりオタクネタが増えて深い方へと進んでいる感じがします。
■オタク漫画企画用に評価
業魔殿書庫・オタク漫画紹介録でお題を「らき☆すた」にしたので評点付けます。
面:4 オタ:4 パロ:4 共:5 痛:1 萌:5 燃:1
個人的にゆるい4コマ漫画が好きというのもあるのですが、単純にゆるいだけ・あるあるネタだけじゃないのが良くて総合では4。
オタクネタは割合が多いですが、日常ネタも多いので4かな。
その日常がもう、共感を覚えまくりでこの漫画の特徴とも言えます。5。
ゆるい作風と笑い飛ばせる痛さなので、痛さは1。
ピンポイントなあるあるネタをパロディとカウントして、パロは4。
5巻はアニメから逆輸入したネタやニコ動ネタなんかもありましたし。
熱くは…ないなぁ。
「ロリコンでもある」発言はある意味、熱かったけども。
萌えは、キャラが安定してきている&アニメでのキャライメージが加速というのもあるのですが、「ゆたか×みなみ」が百合で5。
キャラとしてはみなみが一番好きです。
みなみのゆたかに対してのネタじゃない内面描写が多くて、みなみの方がゆたかにベタ惚れなんだよ!という妄想で「ゆたか×みなみ」を押したい。
■関連
○まったりオタライフとしての、「らき☆すた」のほどよい熟成感【たまごまごごはん】
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○非常に共感できるネタが多い脱力4コマ - らき☆すた
3巻レビューです。
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