手抜きとか悪ノリとか、ファンなら楽しい7年分が詰まった単行本　-　TG天使ジャイ子ちゃんDX

TG天使ジャイ子ちゃんDX/氷川へきる(Amazon)

桃月学園1年A組、二階堂光がテックジャイアン編集部で”ジャイ子ちゃん”としてアルバイト。
ジャイ子ちゃんのぐだぐだなアルバイトっぷりや、テックジャイアンでの氷川へきる先生の仕事が7年分詰まった単行本です。
しかし、テックジャイアンのマスコットキャラだからと言ってジャイ子って名前は色んな意味で酷いな…。

というわけで、テックジャイアン誌上で月に1本の4コマとして連載されてるのが「TG天使ジャイ子ちゃん」だそうです。
基本的にゲームをプレイする時間がなくてテックジャイアンもチェックしてなくてこの漫画を知らなかったのですが、単行本で読めるのは嬉しいですね。
ゲーム雑誌の4コマとか、1P漫画とかは分量的に単行本にならないものも多いですし。
関係ないけど、金澤ねーさんのMTGのレポ漫画とかウラワザえもんとか単行本化して欲しいなぁ。

はてさてこの単行本、4コマの「TG天使ジャイ子ちゃん」と銀色印刷を活かした（？）「スーパー12」、テックジャイアン定期購読おまけペーパーの「ジャイ通信」に「TG家族」、お題からイラストを描く「エンドセクター」など盛り沢山の内容になっています。
氷川へきる先生のファンなら嬉しい、そうでないならきっと全然嬉しくない、そんな単行本になっています。
良い意味で手抜きが多いです。本人も公言してます。
でもそれが味なんですよ。笑えるから大丈夫です。

「ジャイ子ちゃん」の4コマはテックジャイアン編集部でのジャイ子ちゃんのバイトぶりかと思えば、氷川先生の近況ネタが多かったりします。
風邪ひいて3コマ使い回しだったり。
てか、風邪が多い気がします。お大事にしてください。
あと、4コマなのに3コマぶち抜きのあみだくじとか。不覚にも吹いてしまった。
ギャグ漫画家として発想が天才的すぎます。
基本的に酷い。だが、それがいい。

「ジャイ子ちゃん」の4コマだけでは全然ページが足りないらしく、2/3は別のコンテンツで、これがまた酷いです。
ファンには堪りませんが、知らずに買ったファンでない方には別の意味で堪らないでしょう。
定期購読おまけペーパーである「ジャイ通信」はアレですよ、「ぱにぽに」の限定版の小冊子とか桃月通信とかに近いノリ。
使いまわし技をふんだんに活用したネタや、一見落書きみたいなネタ、嘘ネタ・悪ノリネタが満載です。
明らかに酷いんだけど、面白いからいいや。
ところで先取り最終回のネタが、「スカートの中を下から見た図」にしか見えなかった私は変でしょうか。
つまり、ぱんつと脚。

「TG家族」は「エンドセクター」の家族による比較的普通な4コマ。
おじいちゃんが1本目で死にます。でも度々登場します。
「エンドセクター」は編集長のテックジャイアン次回予告から無理矢理にイラストを描くコーナー。
こっちでも困ったらおじいちゃん。おじいちゃん大活躍です。
メガネをかけてバージョンアップしたお義母さんが可愛いです。
んで、バージョンアップしたおじいちゃんには吹いたｗｗｗ
あと毒キングとか大好きです。モノクロページなのに一部だけカラーとか、すごい。
編集の力技を見た気がしました。

とにかく、基本的に酷いです。
一見さんに優しくないです。
百見さんは承知のことと思いますが、良い意味で酷いです。
メソウサファイトとか、同人誌のシーマンネタとか、そんなノリ。
現在も色々と連載中のようで、次の単行本が出るであろう7年後が楽しみ。