漫画デザイン特集の「idea vol.334」は、コミックス装丁好きは一読の価値アリ。



idea(アイデア) vol.334(Amazon)
[ idea-mag.com ](公式サイト)


※私の書き方が悪くて、誤解を招く表現があったので少し修正しました。


デザイン雑誌「idea」の漫画・アニメ・ラノベ特集号を買ってきました。

コミックナタリー - よつばスタジオの仕事、アイデアvol.334でマンガデザイン大特集


昨日この記事を見て気になったので、とりあえずAmazonのカートに突っ込んどいたのですが、早々に在庫切れになってて焦りました。
悩んでいたものの、無くなるとなると欲しくなる人の性!


中規模の書店で普通に買えました。デザイン系の雑誌のコーナーに置いてありました。
まぁ、元々中身を立ち読みしてから買うつもりだったので良かったかな。
例によってAmazonマーケットプレイスの値段が高騰してますが、初めに行ったショッピングモール内の書店では「取り寄せましょうか?」と聞かれましたし、本にはバックナンバーの案内もあったので、書店で取り寄せできるんじゃないかと思います。


しかしまぁ、雑誌としては3500円という値段は物凄く高いのですが、デザイン専門誌として見るなら…いや、やっぱりちょっと高いけど、満足です。
雑誌なので完売したら手に入らないですし、中を見て気になったら買いでしょうね。
個人的には、同人誌(個人誌)を作りたいがために絵の練習を続けているので、パラ見して即購入しました。
漫画の装丁が充実した本なんて見たことなかったもの。

よつばスタジオの「よつばと!」のデザイン特集

さて、表紙や目次などのデザインにも使われている「よつばと!」のよつばスタジオですが25ページ程の特集になっています。



よつばと!」の表紙や裏表紙、単行本の目次やら奥付などなどのデザイン、カレンダーや書店販促物、その他の「よつばと!」関連商品のデザイン、海外版の単行本の表紙などが掲載されています。
漫画の展開として、漫画・単行本装丁以外に、販促物などをスタジオが自らデザインすることはあまりないそうで、それぞれのデザインコンセプトの紹介ページコメントを読みつつ、一貫したデザインを見ていたら何故か涙が出そうになりました。


あと、代表の里見英樹さんのインタビューが1ページあり、よつばスタジオの設立の話などが掲載されています。
よつばスタジオの特集ということでほぼ「よつばと!」のみ、里見英樹さんが手がけた「よつばと!」以外の漫画装丁に関しては掲載されていないのが残念なところ。
vol.334は「漫画・アニメ・ライトノベル文化のデザイン<前編>」ということなので、後編に掲載されるのかな?
どこにも次号予告が載ってないんだよなぁ。この雑誌はそれも含めて1冊のデザインとなっているようで、素人の私でもわかるセンスの良さだと感じました。

「漫画・アニメ・ライトノベル文化のデザイン<前編>」が漫画好きには面白い!

よつばスタジオの特集の後は、この雑誌の特集企画の本編といえる「漫画・アニメ・ライトノベル文化のデザイン<前編>」。
漫画装丁をしている様々なデザイナー、デザイン事務所の装丁が並び、2ページのインタビューが掲載されています。
ビームやガロ、サブカルに分類される漫画が多く、やはりデザインセンスが良いです。


パラッと一通り見て、好きなデザイナーの部分だけ読んだのですが、漫画好きには楽しい。
私もかなりの量の漫画を所有してますし、毎日のように書店に足を運んでいるので、好きなデザインの表紙やら、購入してはいないけど店頭で目に付いた表紙なんかが多くて、それらが同じデザイナーの仕事だと繋がったこの面白さときたら!
奥付までしっかり確認はあまりしませんし、購入してない本であれば知りようもないですものね。
多くの漫画装丁を手がけ、快楽天の表紙をしているのがボラーレというデザイン事務所なのも知りませんでした。
一部の装丁には、どういう意図のデザインがなされているか一言補足コメントが付いているものもあります。



私は奥付まではあまり見ないのですが、好きな装丁デザインはあって、それが名和田耕平さんのデザインだと知れたので凄く嬉しいです。(単行本の奥付見ればわかることではありましたが…)



一部の百合姫ミックスや一部のFEEL YOUNGのコミックスなどを同じ方がデザインしているのは知っていたのですが、こうの史代先生の単行本の多くや、シギサワカヤ先生の単行本のデザインもされているとは。ツボすぎる。


名和田さんのホームページにデザインの仕事の一覧があったのですが、かなり所有している本な上に好きなデザインが多すぎる!
ホームページ見てみると、「3月のライオン」も、「片恋の日記少女」も、「スズナリ!」も、「キャノン先生トばしすぎ」もか!*1
個人的に、名和田耕平さん(名和田耕平デザイン事務所)の仕事に気付けただけでも「idea」を買った価値がありました。
人の装丁デザインの好みはそれぞれだと思うんですが、書店で手に取ったり好きな装丁って同じデザイナーのデザインなことが多かったりするんですよね。
和田耕平さんのインタビューも「書店に並んだ新刊漫画でちょっと気になるものを手に取ると、名和田さんなんです。」という入り方をしています。インタビュアーにとっての好みのデザインが名和田さんのなんでしょうね。



あと、4ページ分で「デザインで見る同人誌100冊」という折込があるのが面白いです。
漫画装丁のデザインが気になる方は手にとってみて損はないはず。


*1:ゴルゴさんとこのコメント見て追記。本にはキャノン先生は載ってません。本に掲載されているデザイナーさんのホームページ見たら、その方がキャノン先生の装丁も手がけてらした、という意味です。3月のライオンとかもホームページで確認しました。